この年は、いわゆる「5号機元年」にあたります。ただし、5号機の規定(平成16年7月1日に施行)に適合した機種が検定を通過したというだけで、世の中の主流はあくまで4号機。各メーカーさんは検定通過済みの4号機のストック(駆け込み申請による)を大量に抱えていましたから、出玉性能の劣る5号機を積極的に開発することはなく、打ち手側も魅力に乏しい5号機には見向きもしませんでした。
主だった4号機は以下の通り。いずれもストック機です。
ポパイ(Sammy)、鬼武者3(ロデオ)、ネオファラオゼッツ(山佐)、雷蔵伝(平和)、ペガッパ(エマ)、十字架600式(NET)、鬼浜爆走愚連隊(銀座)、闘神雷電花田勝(エレコ)、パチスロ海物語(三洋物産)、忍者ハットリくん(大一商会)、リオデカーニバル(NET)、祭の達人(山佐)、島娘(オリンピア)、押忍!番長(大都技研)、夢夢ワールドDX(SANKYO)、麻雀物語2(平和)、ヒデキに夢中(オリンピア)、ウルトラマンクラブST(Sammy)、巨人の星3(アリストクラート)、ニュー島唄(オリンピア)、おそ松くん(大一商会)、アラジン2エボリューション(Sammy)…etc。
当時、ストック機の新装初日はストックがゼロから始まる=基本的に勝てないので、今のように台取りに苦労するようなことはありませんでした。もちろん、中には定休日に所轄に検査を依頼して、その後、ストックを仕込んで開店する…という、男気のあるホールさんもありましたが、そんなお店は稀であり、ガイドの新装実戦は「本来の出方とは違った挙動を取る恐れがある」という理由から、初日に行うことがほとんどなくなりました。
これらの機種の中では「押忍!番長」が最も知名度が高いかな。
というか、他の機種を詳しく覚えている人はほとんど居ないと思うのですが、その理由は前々年にデビューした「北斗の拳」と「吉宗」が未だ現役バリバリの看板機種だったから。つまり、それを超える新機種は丸2年間も登場しなかったわけです。
一方、冒頭で述べたような理由により、この年に適合&デビューした5号機はわずか4機種しかありません。
CRP花月伝説R(SANKYO)、新世紀エヴァンゲリオン(ビスティ)、デビルマン(エレコ)、サクラ大戦(エレコ)。
たったこれだけ。
5号機として最も早くデビューした花月伝説は「パロット」です。要はパチンコ玉を使って遊技するパチスロであり、BETボタンを押すと上皿から玉が15個投入される仕組みでした。払い出しは、もちろんパチンコ玉につき、補給関係の問題もあってパチンコのシマに設置されました。
それゆえ、実質的な「最初の5号機」は、新世紀エヴァンゲリオンとなります。この機種は、千円あたりのコイン持ちが50G前後。要は、瞬間出玉率の試験をパスするためにボーナス確率を下げ、かわりに通常時の小役還元率でトータルの機械割をコントロールしたわけですが、必然的にダラダラとした出玉推移となるわけで、プレイヤーからの評判は非常に悪かったです。
また、デビルマン&サクラ大戦は「2段階設定」のマシン。機械割は設定1が97%、設定6は103%であり、今になって考えると、よくこんな仕様が通用したな…と驚きますが、ある程度の荒波を作るためにボーナス確率を上げると、短時間出玉試験に引っかかる可能性が増すため、苦肉の策で設定を2段階にして試験回数を減らしたというわけ。5号機の黎明期に「こんな機種ばかりになったらプロ廃業だ」と嘆いたスロプロがたくさん居ましたが、メーカーさん側も大変な苦労をしていたんです。
ちなみに、この年の私の収支は以下の通り。
平成17年のトータル
1月 -92,500円
2月 -428,000円
3月 +11,000円
4月 +175,000円
5月 +31,500円
6月 +10,900円
7月 +365,000円
8月 -89,500円
9月 +92,500円
10月 +67,000円
11月 -179,500円
12月 +46,000円
合計 プラス 9,900円
トータル収支がプラス約1万円。30年間で最も低い勝ち金を記録したわけですが、実はこの年は瞬間的にマイナス71万5百円まで落ち込んでおり(4月16日時点)、年間勝ち越しはほとんど絶望的な状況だったんです。
そして、12月26日を終えた時点で、年間収支はマイナス18万6千100円。さすがにもう無理でしょうと、正直言って負け越しを覚悟したんですけどね。悪運強くも翌27日に初代北斗で設定6(推定)をツモり、何とか連続勝ち越し記録がつながりました。そういう意味で、ケンシロウは私の恩人です。
そのときのデータがコレ。
総ゲーム数 4941G
BB初当り 16回
総AT+JAC 110回
投資 1000円
獲得枚数 9853枚
収支 +19万6千円
履歴
27G・7セット
204G・29セット(北斗揃い)
403G・2セット
332G・4セット
210G・2セット
186G・1セット
366G・2セット
548G・1セット
89G・3セット
174G・1セット
416G・8セット
302G・1セット
120G・9セット
28G・13セット
222G・14セット
178G・13セット
投資1K/回収197K
2チェ 31回
4チェ 39回
スイカ 61回
レア役合算出現率 37.7分の1(設定6以上)
年間収支の金額については誇れませんが、最後のドラマチックな逆転劇には我ながらシビれました。
まぁ、そこまで負債を抱える前に、立ち回りを修正しろよって話ですけどね(笑)。