引用したかった元ツイの方が鍵垢になってた(´・ω・`)

時折現れては消える「ぱちんこは低交換率時代の方が良かった!戻すべき!」論者の方とフルスロさんのTwitter……あ、Xでしたっけ?どっちでもいいけど、今週はそのやり取りが面白く。

しかし、元ツイが見られなくなってしまったのは残念ですw

今週は、無理矢理子どもを妻に任せて三軒茶屋で行われた栄華さん率いるテンゴさんのバンド演奏(写真は対バン相手のEMOSさんと栄華さんのセッション)を見に行けたのが唯一のフリータイム。

ぱちんこに興じる時間は無かった為、端的に言えば「低交換化し、インバウンドで外貨獲得がぱちんこ業界復活の道!」というテーマについて語ってみます。

個人的には面白いアイデアではあると思うんですよ。

ぱちんこという日本独自の遊びに興味を持っている外国人観光客は少なくないと聞きますし

・観光客が集まる立地で

・ゴリゴリにネットでプロモーションして

・店舗内も思いっきり外国人向けの仕様にして

・低交換でぶっこ抜く

外国人の方がぱちんこを遊ぶとしたら客数比で言えば短時間遊技>>長時間遊技となるのは容易に推測できるし、「遊技ルールは勿論、勝ち方なんてほとんど知らないであろう素人客からぶっこ抜く」というビジネスモデルは、大規模化は不可能だとしても、中小ホールの1施策として全く勝算が無いビジネスモデルとは思いません。

ただ、このやり方には二つの大きな問題点があります。それは

・地元の日本人客からは全く相手にされないであろう事

・継続性に疑問符がつく事

です。

外国人観光客が集まる立地=高コストな立地ですし、集客コストも対日本人向けより遥かにかかる事も間違いない中で、外国人が何人来たら経営として成り立つのか。元ツイの方がそんな試算までしているかどうかは分かりませんが、その点がまずかなり微妙です。

そして、仮に経営する上で日本人客も頭に入れているとするならば

・低交換化なんて10年以上前から業界内でも言われているけどお客がNO

というのが全ての答えで、今更「低交換化で復活を」という論調は、夢物語の空想と言われても仕方ありません。

また、外国人に存在を知られなければお店に来てもらえないにも関わらず、知られれば知られるほど「勝ち目の極めて薄いギャンブル」というのが丸裸になるビジネスモデルで、物見遊山な観光客が一巡したその先の継続性があるのか。

業界の歴史を知れば知るほど、現実としてお客は等価・高価のホールを間違いなく支持してきたからこその今です。その流れは、恐らく対外国人であっても同じ。いずれは「外国人向けの低交換ホール」より「他で繁盛している等価ホール」に外国人も足が向くのではないでしょうか。

低交換が主流だった30年前とは違い、あらゆる情報がネットを通じてすぐに拡散する世の中で、外国人観光客が「低交換の外国人向けホールの実態」を把握するのにそう時間はかからないでしょうから、やはり厳しいと言うのが結論です。

単純に「インバウンドの強化」という視点は大切だと思いますが、そこに「低交換率で」を乗っける必要はありませんでしたね。

 

ちなみに、インバウンド云々は関係なく、ボクも過去には低交換率の方が良いと感じたことは何度もあります。全国統一でルール化したらいいのに、と思った事もあります。ただ、それは自分がパチプーで打ち手側のアレコレを深く知る立場だったから。所詮、ポジショントークでしかありません。

加えて、東京が等価⇒28玉になった時に、抜け駆けするホールが多数出た事を見ればわかる通り、業界の規制だけでは交換率を徹底できない現在、等価ホールは絶対に無くなりません。

何より、最も大事な事として、交換率は風営法を含めぱちんこ産業の業態そのものと深く関わっている話です。

風営法が交換率に手を突っ込んでいないからぱちんこ産業は成り立っていて、だからこそ業界団体の自主規制の一つとして交換率の話があるわけですが、そのような法制化では全国統一なぞ不可能です。

更に、仮に全国統一で低交換化が実現したとしても、短時間遊技ではほぼ勝てない(と思われてしまう)ホールしか存在しなくなるわけですから、ぱちんこ業界全体としてとてつもない客離れを起こすのは容易に想像できます。

勿論、その先にV字回復する未来も可能性としては否定しません。

ですが、その道中で息絶えるホール・メーカーが、今そのような急激な変化を受け入れるわけが無いし、だからこそ「低交換化でぱちんこ復活!」は夢物語でしかないのです。

 

ちなみに、以下空想レベルとして思うのは、もしかしたら今の業界の衰退を一部の大手メーカー・ホールは望んで誘導しているのではないか、という事です。

と言うのは、先の全国一斉で低交換率化のように、あまりにも急激な変化で多くの血が流れた場合、大きなユーザー離反も同時に起こる為、業界そのものが存続できなくなる恐れがあります。

しかし、時間をかけて中小ホールを淘汰していく場合においては、企業の数が絞られていくのと同時に、今の都道府県遊協のような中小企業もある程度意見を言える業界団体の整理も緩やかに進んでいくでしょう。

すると、業界としての方向性は今よりも間違いなくまとめやすくなり、より業界に(生き残った企業に)有利な形へとリストラクチャリングする事が可能になります。

その時に、もしかしたら交換率や広告規制他、あらゆる面での全国統一ルールの制定が進むのか……?ひょっとして業界のお偉いさんはそんな先まで見据えて、今の衰退を受け入れているのか……?

なーんて妄想した事もあるんですが……まぁ、多分そんな話ではなくて、どうしようもない状況下で各々が生き残りに必死なだけな気がしますw

 

高価化・等価化は、1993年をピークに下り続けている業界が時代の変化に食らいつく為、必死でその方法を模索した結果です。それを否定するのは簡単ですが、現実としてこうなっていて、誰の眼から見ても有効と言える代替案が無い以上、交換率以外の角度・要素から業界活性化の糸口を探る方が、よほど現実的な気がします。

そして、業界人の皆様がその先にどんな未来を描いているのか……それは、ボクの知る由もありません。


■万回転 プロフィール

  • 1978年生まれ ♂ 
  • 累計15年間パチプロしちゃってごめんなさい
  • CR銭形平次の捻り打ち動画をアップしてしまいネットでプチ炎上した事を機に安田プロと個人的な親交が生まれ、悠遊道へ寄稿する事に
  • 色々あって完全にパチプロを引退。
  • 現在は悠遊道動画チャンネルの何でも屋

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