団塊ジュニアの一人っ子ということもありテレビっ子だったりします。最近はクイズ番組がお気に入り。国語の誤用されやすい表現が勉強になっています。解説や説明をする職業柄、誤用をしてしまうと説得力がなくなりますからねえ。

ただし、正しい使い方を知ったところでドヤ顔では書くことはしません。記名原稿でれば、個性や表現方法としてガンガン使うのもあるでしょう。私には、そこまでの文学性を求められていないのは百も承知(笑)。むしろ避けるために学んでいます。

勘違いをして読む方がいるということは、それだけ意味が伝わらない可能性もあるからです。特に無記名原稿は難しい表現を避けよ。私はそう教えられてきました。それも、誤用しやすい言葉か知っていなければ始まりません。

パチスロライターの誤用しがちな言葉に“機械割”と“出玉率”があります。

“機械割”は、シマなどの売上に対してどれだけの景品を持って行かれたかを数値化したものです。例えば、10万円分(5000枚)がコインサンドの売上だったとして、7000枚のレシートを発行したとしましょう。7000÷5000=1.4。そのシマの「機械割は14割だった」と表現します。

この機械割が重宝がられるのは、交換差額ありの営業のときに損益分岐がわかりやすくなるところです。同じ10万円の売上で、6枚交換なら12割。7枚交換なら14割。人件費や光熱費はさておきましょう(笑)。

 

“出玉率”は、多くの方が思うであろう機械割。「110%ないからさあ」なんて言われるアレです。こちらは、コイン1枚を投入したときの期待値。110%の台を1000G回したら投入枚数は3000枚。これが110%になるので300枚浮くという計算になります。105%なら150枚。

厳密には、この計算も間違っているんですけどね。出玉率などを試験する保通協では、リプレイが成立した場合に「3枚イン→リプレイ入賞で0枚アウト→次のゲームは0枚イン」と考えます。ただし、プレイヤー計算ではリプレイを3枚役と同等にしてしまいます。計算しやすいからというだけですが、コインの増減的には同じになりますし、そこはご勘弁くださいませ。

 

ということで、一般のユーザーが語るのは“出玉率”であって、“機械割”のことはほぼないかと思います。そもそもシマの売上がわからないのですから。

ただ、語感は出玉率よりも機械割ですよね。格好よく聞こえるじゃないですか。目押しなどで機械と格闘している感じがしますし。そう思って、私も駆け出しの頃には機械割とよく原稿に書いていました。恥ずかしいったらありゃしない。

誤用されるような言葉をなるべく使わない。そう心がけていると書きましたが、こればかりは無理ですね。なので、理解してからは“出玉率”を使っています。誰にも勘違いさせず、ズバッと表しているのは“PAY OUT”だったりもしますが。縦組の本文を書くときに、これはこれで文字数を食うし読みにくいんですよね。文字を書くって難しいものです。