人は誰しも、他人に知られたくない秘密を多かれ少なかれ抱えたまま生きている

勿論、私とて例外ではない。

心の奥底に押し込めて、決して表に出すまい。と、そう誓ったはずの、あの日の記憶。

言うなれば、最早『パンドラの匣』のようなもの。

そう、その匣を開けても誰も幸せにならないのは判っている。

それなのに、何故私はその匣に手をかけてしまっているのだろうか・・・。

・・・と、大仰な雰囲気で書き始めましたが、いつもの月次テーマコラムです。そして第1日曜担当のK.S.Yukiです。

何故にこんな導入部にしたかといいますと、既に万回転氏佐々木師匠のコラムが公開となっておりますとおりに・・・

銀玉恋模様

が今月のテーマとなっております。

万さんのコラム内にも書かれていましたが、2月のテーマを決める際の打ち合わせにて・・・

『2月=バレンタインの月だし、【パチンコ・パチスロに絡めた恋バナ】なんてどうっすかね?』

という意見が出まして、それが採用となった上にキャッチーな言い方を検討した結果【銀玉恋模様】なる造語が生まれたワケです。

そして、恋バナとなるとライター陣でも書きたい/書きたくないの差が大きいですし、私はどちらかといえば後者

ホント、『今月のテーマを提案したのは誰やねん!』・・・と、声を大にして言いたいのですが、その場合は鏡に向かって叫ぶ感じになるワケでして。

という事で、今月のテーマを発案した責任をキチンと果たしたいと思います。

ちなみに、このリード文を書き終えただけで、既に若干手汗をかいているのは内緒です(遠い目)

思い返すのも小っ恥ずかしい上に、若干センシティブというかアダルティーな要素もチョロっと含まれるやも知れず、はたして続きを書いていいのやら・・・

まぁ、パチ・スロ自体が18禁かつそれを扱っているサイトゆえに、その辺は大丈夫かw(小声)

もしや、コレはフラグなのか?~其の壱~

時を遡ること10年と少々。

当時からホール選びの際には居心地を優先していたので、パチスロの主戦場としていたのは地元にある閑散としたバラエティ系機種が多めのホール。

客の絶対数が少ないからか、ご高齢のお客さんがボーナスを射止めた際に目押し補助が出来ないホールスタッフが居るときは、かなりの頻度でホールスタッフから頼まれてお手伝いしていたものです。

そんなある日の事。

その日、スロフロアを担当していたのは、未だ数回しか見かけたことのない華奢で美人な女性店員

年齢は・・・パッと見では自身よりは若いくらいですかね?確証はありませんが。

ちなみに、名札を見ると、ちょっと珍しい苗字のUさんと言う方のようです。

ある日、そのUさんが不意に遊技中の私の視界に割り込んできて、【ゴメンね】的なジェスチャーと共に『カエルの目押しを・・・』と話しかけてきました。

近場を見ると、パルサーのシマ・・・年代的に多分ニューパルサーSP(山佐)だったと思われますが、ご高齢者の台の呼び出しボタンが押されていましたので、事情を察して目押しをしてあげました。

で、この時は『たまたま近場で打っていたし、いつもの事か』と、そう思って別段気にも留めていなかったんですけどね。

その後、不思議な事に・・・

  • Uさんがスロフロア担当
  • ご高齢者からの目押し依頼がある
  • 私がホール内に居る

という3条件が揃っている場合、ご高齢者の近場に他のプレイヤーが居ても、何故かご高齢者から遠い台を打っている私のところにUさんが助けを求めに来る。と言う事に気付きました。

勿論、湧き上がってくるのは『何故?』という疑問。

単に『この人は目押しが確実な人』と思われているのか。それとも、他の理由なのか。

色々とその『理由』を想像している中で、『もしや、コレはUさんが恋愛フラグを立てようとしている?』という都合の良い(というか自意識過剰な)解釈まで出てくる始末。

勿論そんな都合の良い話はないと思いつつ、淡い期待をしていたのも事実。

とはいえ、仮にそんなフラグを立てられても、その時点で妻帯者であるが故に面倒な事態は避けなければなのですが・・・(汗)。

まぁ、意味が判らなさ過ぎて、そんな想像も選択肢として思い描いてしまうような状況だった。と、今思うとそう言うことだったのかな・・・と。

そんな謎過ぎる状況に業を煮やし、悩んだ挙句『次に頼まれたら、理由を聞いてみよう』と意を決しました。

それからひと月も経たないうちに、そのチャンスは訪れました

何故私にばかり目押しを頼むのか。その問に対し返ってきた理由は『古い知り合いの方が頼みやすい』という予想だにしていないモノでした。

想定していなかった答えに呆気に取られている私にUさんが被せてきたのは『もしかして、気付いてないのかな?○○(本名)くん』とのひと言・・・

こっちが名乗っていないのに私の名前を知っていて、実家住まいの私が通う地元のホールであることを勘案すると、確かに地元の同級生の可能性はある。ただ、どれだけ記憶を辿ってもUさんらしき顔に見覚えが無い。

そして『U』と言う珍しい苗字の同級生は確かに一人思い当たるが、加齢や化粧を勘案しても面影が全く無く、余計に謎が深まる始末。

で、結論から言えば、Uさん=中学時代の同級生で間違いありませんでした。

そして、面影がなく気付けなかったのも、それもそのはず。

その後の幾度か会話の機会を重ねて聞き出した情報を精査すると、どうも二十歳を過ぎた頃に所謂『セクシー女優』としてデビューし、数年の活動後に引退し、身バレが嫌なので幾度かの手術で顔を変えた上で地元に戻ってきたとの事で。そりゃ面影が無いのも当然であり、同級生だったなんて気付けるワケもなく・・・。

ちなみにUさん曰く『名札見てたから苗字で絶対気付いてるものと思ってた。』との事でした。

なので、結局は恋愛フラグとは無縁な話どころか、一人で勝手に変な想像していただけの恥ずかしい事案だった。と言うのがこのエピソードのオチ。

まぁ、当時の私はV系バンドマンとしてがっつり活動中であり、数えるほどとはいえ女性ファンも居てくれていましたので、天狗になっていた。と言う事でしょう・・・(恥)

もしや、コレはフラグなのか?~其の弐~

上述のエピソードから更に時間は遡り、2008年頃の話。

『基本的に、パチ屋には一人で行く派』の私なのですが、この時期だけは職場で同期の女史とよく連れ立ってパチ屋に行っていました。

元々その女史:Mとは同期故に話す間柄ではありましたが、ひょんな事からある日【アニメ好き】と言う共通項を知り、それからは話す頻度も増え、気付けば仕事帰りに食事や飲みなんかに行く機会も多くなって、異性ながらに友達として一緒に行動する時間が増えていました。

で、ある日のこと。

Mとあるアニメの話をしている際に『そう言えば、今度パチンコでも出るよ』と言ったところ『打ってみたい!』となり、連れて行く事になりました。

で、その機種が何かと言うと、『あなたと合体したい』のキャッチコピーでお茶の間を凍りつかせたと言う逸話のある『CRF創聖のアクエリオン(SANKYO)』。

互いに残業の無い日は、双方共通の通勤経路駅の近場にあるホールでアクエリオンを打ち、終電間際まで軽く飲んで帰る。と言う頻度が増えて行くことに。

やがて、それは平日だけに留まらず、会社が休みの土日も昼に待ち合わせて昼食→パチ屋→晩飯&飲みと、二人で丸一日遊ぶ事も珍しくなくなりました。

その頻度が高くなり過ぎたせいか、街で偶然にも他の同期にその状況を見られてしまい、勿論あっと言う間に同期内に妙な噂が拡がるワケでして・・・。

でもまぁ、お互い気にしない感じで、別段生活を改める事はありませんでした(苦笑)

ただ、その日は唐突に訪れました・・・。

仕事帰り、いつもの様に二人で職場を出ていつもの駅まで移動し、そこからホールへ向かう途中のこと。

Mの口からこぼれたのは『今日は合体出来るかなぁ、早く合体したいなぁ・・・』のひと言・・・。

打ちに行く直前ゆえ、パチのアクエリオンにおける役モノ合体を意図しての発言である可能性が勿論ながら大であるのですが、奇しくもココは繁華街のど真ん中。かつ、近場に『ご休憩』の値段設定のある宿泊施設なんかもあり、それをMも知っていますので、所謂隠語的な合体と言う意図も可能性ゼロでは無いワケで・・・。

とはいえ、流石にそんな肉食系を振り切った上に唐突が過ぎる露骨なアプローチは考えづらいので、冗談めかした感じで『いやいやいやwココでその発言はアカンやろw』のような発言で無難にやり過ごしました。

やり過ごしたつもりだったんですけどね・・・。

そんなひと言があったせいか、その後の私はMを妙に意識してしまう事が増え、逆にMはMで何故だかこれまでよりも距離をとろうとしている感があり・・・という、何だかすれ違いのような雰囲気があり、それが日増しに強まっていく事に・・・。

結局真偽不明ではあったものの、もしかしたら本人達が気付いていないながらも危ういバランスで成り立たせていた男女間の友情だったハズが、Mはタイミング、私はリアクションを・・・と、それぞれ間違えた事で、結果として歪みが生じた。と言う事だったのかもしれません・・・。


という事で、出来れば墓場まで持って行きたかったエピソードを二つほどパンドラの匣から取り出しました。。。

昨日公開の佐々木師匠のように成就している恋バナだったら『照れはするけど、恥ずかしくない』となるのでしょうが、如何せん『どちらも勘違い』という痛々しい思い出ですので、書きながら胃がキリキリして仕方なかったです。

でもまぁ、こうして形にすることで、ある意味で供養というか昇華できる部分もある。と、無理矢理にでもそう解釈するしかない。と、自分に言い聞かせています。

そして、どうにか書き終えた事ですし、あとは上述の2エピソードで出てきた女史ふたりがこの記事を目にする事無く人生を歩んでくれるよう祈るばかりです(真顔)。

・・・前者はともかく、後者は私がライター活動を知っている上にその後部署が同じになったタイミングで紆余曲折を経てLINEの交換はしているので、この記事の公開から数日はLINEの着信に怯えて過ごす羽目になるのかしら・・・(白目)

そして、それ以上に妻にもこの記事を読まれたら色々と危ないので、『読まれぬように』という願いを成就させるべく、お百度参りをしてきたい気持ちにも駆られていたりしています・・・。

と、気もそぞろな感じになってきましたので、ここら辺でおっさん恋バナ3連チャン目(笑)でもある当方の2月テーマコラムを〆たいと思います。
(K.S.Yuki)