おはようございます。最近ちょいちょい低血圧に悩まされている夾竹です。

今週もテキヤの話…

4週間も露天商の話ばっか書いてると飽きられてしまいそうなんで、そろそろ『ぱちんこ』の話題でも…と、思っている矢先に『もっと読みたい』的な熱烈なファンからの脅し要望がLINEで届いてしまいまして。

まぁ、ネタは幾らでもある事だし。みたいなノリで、まだ当分の間『流浪のハイエース』シリーズを続ける事にしてみる。

※過去3週分の流浪のハイエースシリーズはこちら→

内心では、終活の一環って訳でも無いけど、時系列をキチンとして書き残したいとも思っています。ただ、赤裸々に書くと何かと問題もあったり無かったりするので、敢えて細切れで書かざるを得ない事をご了承くださいませ。

話は戻ってテキヤの話。

現役時代には、それこそ商売中に何度も『露天商ってホントに露天だよなぁ~』と、しみじみ思う事がよく有りました。

穏やかな天候の時は総てが気持ち良いンだけど、とんでもない荒天だと商売どころか、店を出すのも店のカタチを維持するのもままならないんですよね。

露店の営業時間?

ちょいと横路に逸れますが、露店の営業時間ってのはそれぞれ祭ごとに決まってまして、中には「何時」と明確に決めずに「日が沈むと同時に閉店する」というキマリになっている所もあるんですよね。そんなのを『日いっぱい』って呼称しています。

ちょっと頭の中に屋台を想像してみてください。その想像の屋台には、裸電球はぶら下がっていますか?通常は其々の屋台に裸電球がぶら下がってるでしょ?大抵は暗くなる時間よりも少し早くから電球に灯りが点いてますもんね。しかしながら、『日いっぱい』の場所では最初から裸電球をぶら下げておりません。ちなみに、ぶら下がりの裸電球の事は『アカ』って呼んでました。その他専門用語的なものだと、テントを補強する為に通してある竿を『チク』と呼びます。(おそらく、地域や組、団体に依って呼び方が違うと思われ。)

ンでもって、この『アカ』が結構なレベルで厄介なのが『キレ易い』って事。気の短いヤツみたいに突然暴れたりはしないんだけど、前触れなく『スン…』って通電しなくなるのよね。

勿論、急な雨に濡れて爆発吾郎よろしく、ガラス片を飛び散らす危険性も兼ね備えるので、実はなかなかの危険物ヤロウだったりもします。なので、お客さんが傘をさしてる様な天候の日だと、ぶら下げる位置もなるべく奥にしないと、アッツアツのアカに雨で濡れた傘が触れて大惨事になる事もあったりするのよね。

扱っているのが流浪のハイエース②で書いたような『ホヤキ(食品関係)』だと、商売しながら片付けるのが困難だし、屋台の中は真っ暗だし、親方に爆笑されるし。

【踏まれたり蹴られたり】とはこの事かって感じです。

話が横路に逸れたまま全力疾走している気がしますが、何食わぬ顔で進めますと、そんな雨よりも恐ろしいのが強風です。

ナウシカ達の棲む風の谷で露店の商いでもしていない限り、風と雨はセットで訪れる事が殆どなんですが、台風の前後とか街中の広いグラウンドみたいな場所で突然巻き起こる旋風なんかは、余程の準備をしていないと文字通り一瞬で露店がポシャリます。

VS台風

一番ひどい目に遭ったのは、前日から台風が近づいていた祭りの本番の日。

当日になっても中止だの決行だの…と、自治会の発表も右往左往していて、取り敢えずコチラも店を出すしか仕方ない感じになっておりました。

で、結局は中止に…。仕方ないから商売しながら片付ける事にしたんだけど、土砂降りになってしまい。人間も身体が冷えてしまったのか、まぁ我々の動きも遅いこと遅いことw

先にバイトの子に任せていた店を皆んなで片付けていると、気を遣って誰かが俺の店のテントに重しの為の『水棺』をぶら下げてくれたんですよ。テントの前方だけ

それを見て『ああっ!駄目だよ!!後ろから強い風が来たら…』って、言い終わる前に、店が水棺を軸に前転してくれました♪

その日、午前中に祭り自体は中止になったのに、片付けが終わって『置き場』に帰った時は日付けが変わっておりましたとさ。流石に、親方から『おっちゃん、遅すぎるやん。』と、笑いを堪えながら怒られましたとさ。

あっ、今週の最後に【露天】と【露店】表記が揺らいでいるわけでは無くて敢えて書き分けております事をお伝えしておきます。ヤヤこしくてごめんなさいです。