今回は引っ越しというテーマですが、実際の引っ越しに関しては特に思い出というものもなく、小さい頃は新しいところへ行けるんだくらいの気持ちでした。パチンコと引っ越しを絡めて考えてみますと、K.S.Yuki氏やじゃじゃさん、ナミさんが書かれているように、台の移動が思い出されます。特に記憶に残っているのが、昔の羽根モノの引っ越しです。
10カウント規制前の羽根モノの名機スーパーワンダー (京楽) は当コラム上で何度も登場しているのですが、当機は特に台ごとの役モノのクセが強く、例えばA番台は2チャッカーがちょっとでも開いたら打止間違いなしとか、B番台は名うてのクセ悪台で釘が開いていても勝てないとか、そんな話を常連客同士で良く交わしたものです。で、このように台ごとのクセが強い機種はある意味、釘調整がさほど意味をなさない傾向にありました。つまり、1番台はいつも打ち止めになる、5番台は誰が打っても出ない、こうなると釘読みに自信がない人はクセ良台を覚えておいて、とりあえず朝イチでその台を抑えて打ち始めるわけです。
このような立ち回りをする人が増えると、各台の稼働率にも大きく影響が出ます。言うまでもなく、クセ悪台はまず誰も打ちません。打つのはその店の様子をほとんど知らない新参者くらいでしょう。多少釘が開いたなぁと思っても、初当りも継続も至難の技ですから、結局は呑まれて追加投資が関の山です。千個程度は何とか出ても、当時主流だった3000個や4000個定量まで持っていくのはほぼほぼ無理でした。
店側としても、たまにはクセ悪台の釘を思いっ切り開けよう、なんてことはまずもってなく、そこそこに開けて遊び台としてしばらく放置しておく程度でした。結局クセのいい台は常連に押さえられる、シメようにも限度がある (あまりに汚い釘調整はできない)、店としてもその対処というか、対応に苦労しているようでしたが……。
ある日の新装開店で変化が起きました。スーパーワンダーそのものは特に減台しなかったように覚えていますが、台の設置順が変わりました。1番台として設置されていた台が5番台に移動し、5番台は10番台、10番台は2番台へと、そんな風にスーパーワンダー同士で引っ越しとなったのです。当然、今までクセ良し台と認識されていた台が違うところに移動しているので、昨日までの感覚で台を抑えた人は面食らったでしょう。クセ良しの1番台がクソ台になったと、まあちょっと冷静になればすぐに気がつくことなのですが (盤面、役モノの汚れやハンドルの傷などで個々の台を判別。じゃじゃさんがコラム後半で書かれていますが、シリアルNo.を控えておけば万全)、何番台がクセ良しで何番台がクセ悪でと、また新たに台番号を覚えなければいけなくなり、店も色々と考えるものだと、ちょっと感心したものです。
ただ、単に台の設置順を変えただけなら、かつてのクセ良し台と悪い台を判別しておけばいいだけなので、すぐにまた狙い目の台を朝から押さえることができるのですが、店もそう単純ではありません。設置角度=ネカセまで変えてきていました。台の下部分が明らかに客側に出っ張っていたり、その逆で引っ込んでいたりと、そうなるとかつてのクセ良し台も今ひとつVゾーンに決まらないとか、そのような現象が目立ち始めます。役モノの汚れやハンドルの傷など、この台は間違いなくかつての1番台のはずだが、どうしてV入賞率が落ちたのかと、いやいやなかなか一筋縄ではいかないものです。
その後、店も意地になっていたのか、同一シマ内の引っ越しを不定期に行うようになり、あぁまた変わったのか、面倒だなぁと、もういい加減スーパーワンダーを追いかける熱意も冷め始め、10カウント規制に則った機種、レッドライオンやエアプレン、または10カウントのデジパチや権利モノ、時には一発台に目が向くようになり、そんなこんなしている内にいつしかスーパーワンダーは全台撤去され、必然的に打てなくなってしまいました。
台の引っ越しは今でもあるでしょうが (シマ移動、4円から低貸しなど)、台自体の個体差を見抜いた上での安易な台選びをさせないための台移動というのは、今ではもう考えられないでしょう。おまけにネカセまで変えてくるとなると、そう簡単には勝たせないという店長の執念のようなものを感じさせます。時代と言えばそれまででしょうが、パチンコから引っ越しという言葉を連想すると、そんなことがあったなぁと思い出が甦った次第です。
なるほど👀“ネカセ”ですか、店長は「してやったり!」なのか「ふ~、なんとかなったあ」なのかいずれにしろ“ホッ”としたことでしょうね😃。
それで思い出したのが“道路工事”(液晶つきの新しい方)のクセ良し台の事、役物上段の溝に通常時からも嵌まりがとてもよかった台で「“拾い”関係の釘のカタチがいいんだろうな」なんて思ってましたが“ネカセ”建て付けが良かったのかも知れないなと気付きました(いまさら)。その後、その台は“引っ越し”もせずに“ガン締め”の憂き目にも遭わずに島ごと入れ替わるまで私にちょっとした幸せを与え続けてくれましたあ😄。
他にも“建て付け”に関しては、盤面下部に三つ穴クルーンがある為に座ったお客みんなが枠の最下部を引っ張ったせいで振子のように前後にブラブラしてた機種や、床がナナメって(右下がり)いたなりに設置された為にステージで玉が右にばかり振れていた(おそらく)初代の『999』のデジパチ等を思い出しました。
あ、引っ越しはあんまり関係なかったですね😅、店長の作戦に「なるほど!」と思ったものでつい…😜
>>ギルBさん
引っ越しとは関係ないんですが、シマ全体で台の設置そのものは全く変わらずにネカセだけが変わったケースもありました。機種は西陣のラプソディで、ちょっと慣れた人ならすぐに分かるレベルで台が向こう側に寝てしまいました。それと同時に命釘がちょっと開いたのですが、どうしてわざわざ寝かせたのか、当時は良く分かりませんでした。
後日、ゴトの話を聞いてなるほどと思った次第です。ラプソディのゴトはhttps://www.youtube.com/watch?v=igEetLS_rEgで分かりますけど、確かにネカセをキツくすることで入賞球の飛び出しをある程度は防ぐことができたのでしょう。また、ネカセをキツくすると玉が盤面寄りに走ることになり、命釘がある程度開いていても玉は釘の根元に当たりやすく、入賞率は落ちます。それを緩和するためにも、ある程度命釘を開けたのでしょうね。
PS 返信が遅れて申し訳ありません。新規WiFi環境構築の影響もあったのか、どうにも通信がうまくいかない時がありました。繰り返し、お詫び申し上げます。