我が家は通りから一本入った住宅地にあるため、夜は月明かりがなければ躓いてしまうほど薄暗い

そうでなくても空き家と勘違いされて不動産屋からの営業がやまないような半廃屋、おっさんといえども自宅近辺にくるといまだに身体が強張る

 

 

その日も一日打ち切って0時近く、真っ暗な中を歩いて家の前まで来たところ、いつもちがう異様な雰囲気に足が硬まる

道路に面した側の窓は何という理由があるわけでもないが、ずっと雨戸を閉めっぱなしにしている

はずが、その夜は雨戸が半分だけ開けられ、普段は雨戸に隠されているガラス窓がぬっと顔を出している

 

「…は?」

 

当然だが、家主不在の寒々しいガラス戸の奥は、吸い込むような暗さで何もみえない

家のボロさと周辺の薄暗さも絡まり合って、身体中の毛が逆立つような気持ち悪さが全身をつつむ

 

というか、めっちゃこわい

 

泣きたいくらい、めっっっっっちゃこわい

 

なんもかんも放り出して逃走したい気持をぐっとおさえ、勇気を振り絞っておそるおそる玄関の鍵を廻し、戸を開け放したまま、家の中へ

ひとつひとつ電気をつけ、風呂場やシンクの下など人が入れる空間を端から覗いてゆく

未だに、照明も取り付けずに放置してある部屋もあり、スマホで照らしながら半泣きの状態で調べるも家を荒らされたような形跡はなし

とりあえずは大丈夫そうだが、変なスイッチが入ってしまったために、風の音一つにもビクビクと身体が反応してしまう

疲労と緊張感で、頭の中は生手でかき混ぜたような不快感とともにぐちゃぐちゃ

でも、はっきりしていることは明日も打たにゃーならんということ

なんかもうよくわからないけれど、寝なきゃ、、、

隣の部屋の押入れから他人様が出てくる妄想を必死に掻き消しながら、布団を頭からかぶって夜が明けるのを待つ

 

 

翌朝

 

 

睡眠不足でふらふらになりながら表に出てみると

 

 

 

 

6/9~15  78h00m +200000

 

 

※昨年八月『生きるってのは大変だ /ぽち。』の余談より

余談 ポチ的DIY

先日、風がやたらと強かった晩に、ばたばたガタガタと雨戸が鳴き喚いていたので、なんじゃワリャァァァア!!!と外に出てみると、わお、思っきし外れておりやした♪

色々確認していると、下の木製のレールが腐りかけているため、高さが足りずに「嵌っていない」模様

普通に考えればレールを補強するか、持ち上げるか

ちょいちょい、こんな出来事にも慣れっこになりつつあるポチ

日曜大工もお手の物になってきました

ということで、早速修理です

ほほいのほいっと

ほーら、完璧!

生きるってのは大変ですな!!