組合加盟店舗数が9千軒を割ったようで、これで店舗数の減少は18ヶ月連続となり、相変わらず業界にとっては厳しい状況が続いている。昨年も一昨年も、店舗数減少に関してはそろそろ歯止めがかかるだろうと思っていたのだが、現実はなかなか難しい。

 全日遊連の加盟ホール数(営業店舗数)は、2019年10月末時点で8,929店舗となり、前月末と比べて44店舗減少した。営業店舗数の減少は18カ月連続。減少数では今年最多となった。10月の新規店舗数は0件。

 10月末の設置台数は、パチンコが237万2,851台(前月比9,446台減)、パチスロが152万2,503台(同6,406台減)、その他の遊技機37台を含めた総台数は、389万5,391台(同1万5,852台減)となった。

 パチンコは6ヵ月連続、パチスロは5ヵ月連続、総台数は6ヵ月連続の減少となっている。~以上、web-greenbeltより引用。https://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00011633

 同じホールでも、4円はガラガラだが低貸しの方はしっかり客がついているという現状もあり、パチンコそのものの楽しさを求める客層は一定数いると考えていいと思う。そういった人たちも以前は普通に4円の方を打っていたのだろうが、やはりついていけなくなったと考えるのが妥当なところだろう。パチスロに関しても同じようなことが言えると思う。

 規則が改正され、パチンコもパチスロも新しい機種が続々とホールに導入されているが、ここでまた間違えると4円コーナーや20円スロットに客は戻ってこない。以前も似たようなことを述べたのだが、客が求めているものとホールやメーカーが考えていることにはやはり違いがあるようで、性能的に言ったら1個返しの復活やら、演出的に言ったらやたらくどくて平気で外れるリーチ演出やら、どちらも客の大部分がそれを求めているとは到底思えないのだ。

 トータル的な性能はヘソ1個返しも3個返しもほとんど変わらない、むしろ1個返しの方が甘い機械だとしても、客側がそれを求めているわけではないのだ。普通に遊ばせてほしいと、通常時のベースを落としてまで性能を追求しなくていいと、そう言っているのである。こういった話はパチンコ日報さんのコラムでも見受けられる。

 ~全日遊連は各県遊協にアンケート調査を実施して、全国が脱等価に向かうべく調整を行っている。全日遊連がホームページに辛辣なファンの声を掲載したことも「ファンからの声を真摯に受け止めるとともに、改善に向けた取り組みの参考にするため」と覚悟を決めている。ファンの不満で一番多いのが「まったく勝てなくなった」こと。「等価よりも33~40個交換にしてベースやスタートを上げて遊ばせて欲しい。無駄な新台入れ替えを中止して、出玉で還元して」と訴える~ https://pachinko-nippo.com/?p=33334

 演出に関してはもう言わずもがなである。これでもかと言わんばかりのド派手な演出で盛り上げた挙句、ハズれて終わるという、開発者の神経を疑うような演出が少なくない。ある程度は盛り上げないとというのは分かるのだが、やりすぎの感がなきにしもあらずなのである。パチンコ、パチスロは何だかんだ言ってもお金がかかっているということを忘れているのだろうか。もし自分が数万使ってこんな演出でハズれたらアタマにくるだろうなと、そんな風には考えないのだろうか。

 過度な出玉性能追求、長くてくどくて最終的にはハズれる演出、そして営業的には等価や高価交換の蔓延、もちろん業界規模の縮小はこういったことだけが原因ではないが、このような負の側面を根本的に見直さないと、本当に二度と客は戻ってこない。戻ってこなければ店を続けるのは難しくなる。少子高齢化という現実もあり、新規の若年層に期待するのもなかなか難しい。そうなると、待っているのは廃業である。それが数字に表れている。来年こそ、店舗数減少に歯止めがかかってほしいものである。