協力金も出ないのでは時短要請を受け入れても仕方がないとのことで、至極まっとうな意見ではあろう。ゲームセンターは店内の状況がパチンコと比べてどうなのか正直あまり良く分からないのだが、少なくともパチンコ店に関して言えば台間にアクリル板を設置したり、マスク非着用の客は入店させないなど、コロナ禍において相当努力はしている。実際問題、昨年の自粛の際はごく一部の店が自粛要請に従わなかったというだけで、ほとんどの店は政府や自治体の要請には従っていた。しかし相当な努力、協力をしても、将来的な観点から営業を続けることが難しくなるのであれば、経営する側としては綺麗事は言っていられなくなる。今回、業界側としては果たしてどう出るのか。

ゲームセンターやパチンコ店、劇場などは、営業時間を午後8時までとするように、知事たちから突如、呼びかけられる形になった。呼びかけに応じても協力金は出ない。

 全国でゲームセンターを運営する大手ゲーム会社タイトーは「お客様や従業員の健康に責任がある」として、対象地域にある店の閉店時間を繰り上げる方向で検討しているという。

 東京・新宿にあるゲームセンターの男性店長(42)は「協力金があれば時短を受け入れたかもしれないが、それがないまま時短を求めるなんてとんでもない」と憤る。午前0時までの営業を続けるつもりだ。

 「客も減って、店内は『密』になりようがない」と話すが、感染拡大の影響で客数は以前の10分の1にまで減った。40年以上の歴史がある店を今月中に閉じる予定だ。「最後ぐらい、いつもどおりの店でいたい」

 午後11時近くまで営業している東京都豊島区のあるパチンコ店も、昨春は要請に応じて休業したが、今回は応じない予定という。従業員の男性は「午後8時以降は仕事終わりの客がくる稼ぎ時で、売り上げがかつての半分程度まで落ち込むなか、休むことはできない」と明かす。詳しい説明がないことが不満だ。「店内で会話はしないし、台と台の間はシートで隔て、消毒や検温もして対策はできている。我々が時短営業したところで、感染拡大防止に効果はあるのか」といぶかる。

 演劇の制作に携わる俳優の西谷… (無料記事ここまで。以上、朝日新聞デジタルから引用)

 業界側としては、既に東京都遊協などで政府からの呼びかけに対して社会の一員として各社、誠意ある対応を行うよう組合員に通知した (遊技通信webより) とのことで、これを守るか守らないか、また色々と一悶着ありそうなのだが、撤去対象機種に関しても結局外さないまま営業を続けているホールがまだある。現状、特に大きなペナルティはないようで、実際に今日も元気にそのホールは営業を続けている。こういう現実を見てしまうと、まさに正直者がなんとやらである。

 コロナ禍に関係なく、この業界の産業としての規模はここ数年、右肩下がりを続けてきた。それにコロナが追い打ちをかけたということになるのだが、営業できなければ本当に死活問題となるのなら、今後時短要請を無視するホールは少なくないだろう。

 昨年は営業を続ける幾つかのホールがワイドショーなどで取り上げられていたのだが、パチンコ店は最新の設備で換気も行き届いており、徹底した衛生管理がなされていればクラスター発生の可能性は低いとされている。今回、きちんと説得力のある説明ができるのであれば世論もそれほど騒がないと思うが、どうだろうか。