「デジパチはゲージが変則的なほどチャンスあり。そして、高確率タイプ(ボーダーが甘いほど)ほどちょっとの入賞率や出玉の差が収支に影響する」
これは自分に限らず、長くやったプロの経験則だと思う。
このまことちゃんはまさにその例だった。

自分がまことちゃんと出会ったのは、ちょうど素手で回る台がホールから減り始めた頃だった。
最初にこの機種を見たのはスカパーの実戦番組「ガチプロ」で活躍した地元の有名プロであるヨースケ君が、新装でドル箱を積んでいた時。
店廻りで夕方にたどり着いた自分は、ガラガラのシマで一人出していたヨースケ君に感心すると共に、興味も湧いたと。

その時は「俺もちょっとお邪魔しますよ」とはいかなかった。プロの習性か?ヨースケ君がアタマ(天釘)を狙っていたのが目に入ってしまったから。

で、翌日だったかな。当時の住まいから駅三つほどのホールに新装で入ると知って、珍しく暑い中を並んでみた(当時はまだそんな元気も残っていたのです)。
結果はビンゴ!
打ち比べてみても天下にある電チューの拾いはアタマを通した方がいいし、打ってからわかったのだが電サポ中の玉増えはバリバリ。

結局、その後はあまり評判が良くない全国チェーンの1軒に居着き、2カ月ほどこればっかりやったっけ。
釘が良い方に動かない店のはずが、入れたばかりで客をつけたかったのか? 毎日一列に1台甘い台を作ってくれたのは、自分にとってラッキーだったのだろう。
一度釘が動けば、どこがポイントかは一目瞭然(この時は電チューへ向かう道の隙間の一カ所を詰めて回る台を作っていた記憶がある)。
1台シマると別の台がアケられる。う~ん、簡単♪

そうそう、最初は釘が良いので通常時の電チュー狙いはやってなかったんですが(この機種は天下の電チューが玉を拾わない限り、メインデジタルは回らない)、田山さんのお墓参りで会った業師小池さんに「狙ってる?」と話を振られ、時代に遅れを取ってるのを反省して、小デジの保留とメインデジタルの保留を考慮しつつ2個打ちするようにもなったものです。
これがその後のそれいけエリちゃんの打法へと繋がるとは、思ってもいませんでしたがね。
小池さんには後に、まだ誌面では明かさない時点で初代アグネスでの電チューに向けたひねりを明かし、「電チューまでひねるの!」と驚かれたが、それで数年越しの借りは返せたのかな…。