今週も何かとざわつく月曜日から日曜日までをお過ごしのパチンコ・パチスロ愛好家の皆様、こんにちはこんばんわ。

先週は、三重県は一身田(いしんでん・いっしんでん)に新たにできたレトロパチンコ・パチスロの聖地・一身田レトロ館様、そして岐阜レトロミュージアム様にお邪魔して参りました。

一身田は、国宝もある高田本山専修寺を中心に、町全体が寺町として発展し、その風情が残る風光明媚なところで、第一印象で「飛騨高山と似てる」と感じました。

細かい歴史を学べるほど観光する時間が無かったのが悔やまれるところですが、歴史・戦国時代スキーなら「長嶋一向一揆」の際に本願寺と関係が良くなかった為、一揆には加わらず信長に協力したお寺、と言うとトリビア的に「1へぇ」がもらえるかもしれません。

そんな、レトロ館がなければ一生訪れる事は無かったであろう一身田は、駅舎からしてどえらいレトロだし、古い町並みとかお寺とか、そんな雰囲気がもう大好物。伊勢芋とろろも最高に美味しかった……けれど、きっと文字より映像の方がその魅力が伝わると思うので、是非とも動画公開を楽しみにお待ち下さい。

出玉没収事件に関するお気持ち

さて、そんな旅路の最中も相変わらず話題に事欠かないボクらのパチンコ・パチスロ。

出玉没収事件については、ボクはすでにツイッターでお気持ち表明をしているので、気になる方はそちらを見て頂くとして、何やらヤングちゃん寝るさんが動画にしたり、大崎さんがツイッターでお気持ち表明していたり、普段は鷹揚としている我らが安田一彦まで昨日の記事で書かれていたり、そこそこ大きな反響になっているのは個人的に喜ばしい事です。

ここのところ、表立ってメディアでそんなテーマを述べる人は少なかったように感じます。

特に雑誌よりもCS、CSよりもYouTubeという流れの中、打ち手の矜持どうこうよりも「エンタメ」「出玉煽り!」「ホールワッショイ!」が主流になっていきました。

しかし、元軍団員・ヨゴレだった大崎さんやヤングさんが、今は別の立場から影響力を持つ形で一つの視点を広く提供してくれるでしょう。

ピンプロ一筋もうすぐ40年?という絶滅危惧種である安田さんの視点を見て、何かを感じる方もいるでしょう。

久しく語られていないように思う「パチプロとはなんぞや」「パチンコ・パチスロで勝つとはどういう事か」という話にスポットライトがあたる事自体、良い事です。それこそボクの本懐でした。

そして、ボクもそれなりに長く経験してきた人間として、厳しい言葉を用いて声を上げました。

まぁ、シンプルに言えば「やりすぎ」ってだけなんですけどね。没収される人々が。

打ち手(特にパチプロ)は所詮、ホールという絶対神に生かされているだけですし、そんなホールやメーカーもお上の匙加減一つ。ここは、最初から徹頭徹尾そんな世界です。

パチゲーセンも管轄はお上

ボクも動画活動を始めるまで深く考えたことはありませんでしたが、ゲームセンターもパチンコ業界と同じ風営法下の許可産業です。

そして、パチ・スロゲーセンは、闇スロに代表されるように賭博機として流用される恐れが非常に高いブツを扱うわけですから、通常のゲームセンターよりも遥かに厳しい目をお上から向けられます。

一身田レトロ館も、詳しくは書きませんがオープンに至るまでに相当なご苦労があったそうで、ノウハウを持っている方の協力を得てようやく開店にこぎつけることができたそうです。

そして、この許可に関しては明確な基準というのがありません。あくまでも、所轄の匙加減次第です。

東京には東京の、埼玉にも神奈川にも三重にも岐阜にも広島にも岡山にも秋田にも、それぞれ異なる事情と解釈があり、線引きが出来るのはそれぞれの警察行政だけ、というのが現状です。

その為、どうしても場所ごとにやれること、やれないことの差が出てくるのはパチンコ業界と同じです。

そして、地方ごとに基準が異なる理由を掘り下げると、戦後にGHQが警察組織の地方分権化を進めすぎた事に起因していて、そんな事は普通に遊んでいる多くのお客さんには一切関係ないことなわけですから、ホールがメーカーに、メーカーがホールにツイッターなどで文句を言っているのを見てユーザーが白けるように、パチ・スロゲーセン界隈で同じような事が起きても得をする人は誰もいません。

そんな話を、以前ボクは岐阜レトロの杉本館長に教えて頂きました。

ボクも口が災いするタイプの人間なので、これまで色々と失敗をしてきました。まして、ボクは経営側でも何でもない打ち手の立場ですから、某ゲームセンターさんの今回の勇み足に対して物申せる立場ではございません。

ただ、大切なのは失敗した後にきちんと反省し、学ぶことだと思っていて、それは立場関係なく人間性の問題です。

そこで言い訳をしたり、他責に終始したり、内心舌打ちしているのが透けて見えるような形だけの謝罪などもっての外で、そうした言動をする人から信用を無くしていきます。

そして、この狭い狭い界隈、そんな話はすぐ隅々まで知れ渡ってしまいますから、そこは自分も常々注意しなければ、と考えるようになりました。

それでも言いたいお気持ちw

似て非なるパチンコ業界とパチゲーセン界隈ですが、根っ子が同じ風営法管轄という点で、どうしても「玉虫色」な側面があります。だから、煮え切らない、納得いかない、そんな話もあったりします。

でも、パチンコ業界とパチゲーセン界隈で一つだけ大きく違うのは

「ユーザー同士が奪い合わなくて良い世界」

という事です。

勿論、経営されている方々は、都内を中心に競合している店舗もある以上、綺麗事を言ってられない場合もあるでしょう。

でも、我々打ち手は

・これまで散々ホールで打ってきたし

・もうある程度ホールの現場は卒業したし

・それでもパチ・スロが好きで

・好きだけじゃなくて色々あってこの世界にすがりたかったりするから

・絶対お金は減るのに足を運ぶ

そんな奇特な人種の集まりだとボクは思っていて、皆一度はゴリゴリのギャンブルの世界に身を投じたはずなのに、奪い合いではなくこっちを選んだわけです。その初心ってすごく大切な部分だと感じてます。

そこに余計な“欲”を持ち込めば持ち込むほど、出玉没収事件に通じる奪い合いや蹴落とし合い、自分だけが得すれば良いという晒し屋・脱法告知等々の抜け駆け上等な、忌避したはずの世界に近づいてしまいます。

そして、今のホールには決して無い「子どもたちの笑顔」や「誰もが初心者に優しく出来る場」が失われてしまいます。ボクはこんなにもニッチな場所くらいは、そうなって欲しくない。今回の件を通じて、改めてそう感じました。

 

最後に、杉本館長とお話させてもらったCRジャマイカの他愛もない話をお伝えして終わりにします。

 

ーCR機はお金かかるイメージありましたけど、メインデジタルがそれなりに揃うから何となく当たる気がしてw

ーそうそう、でも実際は甘くないんだけどねw

ーでも、そういう入り口って大事じゃないですか?

ーそうだったね。羽根物なんかもね

ーとりあえず1/67を当ててみて、と最初から1/319は全然違うんだよ

 

今の業界を取り巻く環境や、出てくる機械たちを見ていたら、1パチ・5スロがあるとかって問題じゃないほど、機械に多様性がありません。それでも、そうしないと業界がやっていけないのも分かります。

だからこそ「パチ・スロの楽しさを色んな人が感じられる入り口」として、パチ・スロゲーセンの役割は大きい。一身田レトロ館に訪れる人々、岐阜レトロに集う人々を見て、そんな事を感じました。

そして、好き嫌いはあって当然だけれど、経営されている皆さんへのリスペクトを忘れず、全国に数える程しかない希少な場を大切にしながら、自らも楽しみ支えていく。それが、この業界の酸いも甘いも知るベテランとして集うボクらの一つの役割。

そう考えてくれる人が、一人でも増えたら嬉しいなぁ。

■万回転 プロフィール

  • 1978年生まれ ♂ 
  • 累計15年間パチプロしちゃってごめんなさい
  • CR銭形平次の捻り打ち動画をアップしてしまいネットでプチ炎上した事を機に安田プロと個人的な親交が生まれ、悠遊道へ寄稿する事に
  • 色々あって完全にパチプロを引退。
  • 現在は悠遊道動画チャンネルの何でも屋

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