釘の見方その4です

「釘&玉の原理と勘違いしやすいこと」

実戦を重視して、前回まではホールで必要なことを書いてきました
今回は一休みして、釘の原理原則と言われがちな錯覚をテーマにします

☆まず、釘と玉の流れの原則から
・玉は基本重力に沿って上から下へ落ちる
これは言わずもがな、でしょう
ただ、現実には斜め上も含めて上にも飛びます
理由は玉が飛んでくる下にある釘に当たるから
これも釘の向きによって違います
「上げ釘は玉が絡んで下へ」「下げ釘は玉が反発して上へ」
これは昔から言われていますが、多分に真理
現実には釘に当たった後に盤面方向へ行くか、ガラス面側へ行くかも関係しているはずですが…

・上から来る玉は、基本下でぶつかる釘の反対方向へ飛ぶ
デジパチの風車での振り分けなんて、まさにそれ
風車の上のヨロイとデジタル脇の連釘で作られる出口と風車の中心(風車の中心はもちろん釘です、風車はでっかくて影響が大きい釘と思いましょう)というのは、台ごとに店ごとにズレ方がかなり違います
風車が外側に見える台は、この法則から玉が明らかに内側へ飛ぶことが多いです

今思い浮かぶのはそんなところ
追記があったら、また記しておきます

☆次は上の原理原則から、勘違いしやすいミスを正しておきますね
・道釘は上がっている方がいい

これは大昔に流布されていた基本ですが、残念ながら真逆!
メディアではパチマガの和泉プロが唱えてから一般化しましたが、全く同じことを経験で知っていた人もいるのでは?

私も新海物語であまりにも道が上向きなので、コロコロと全然上に跳ねない台を打ってしまった時に目から鱗でした
また、取材で訪れた新宿の「フレスコ」というホールで、海物語とわんわんパラダイスのヘソ幅があまりにも違うので、理由を聞いたところ、「道を上げてヘソに届きにくくしています」と教わったり…

・ジャンプ釘も上向きがいいわけではない

これは元釘師額さんという店長経験があるプロの方に聞いた貴重な話
「店長時代に回る台を止めようとして、ジャンプ釘をドンドン下げていったのに、全然効果がなかった」

ジャンプ釘も道釘の一種と捉えたら、確かに(度合いもあろうが)下げは悪くないという話
この時は上げれば良かったんでしょうかね? 一介の打ち手の自分にはわかりませんが…

・「ヘソが下がっている台は玉を弾きやすいから、弱い玉を作る方がいい」

これを言ったのは、若い現場のパチプロさん
だが待てよ、そもそも勢いが弱い玉は道釘を上げられた台の軌道に近く、ヘソに玉が届きにくい
かえって損では?
ヘソの下げがマイナスなのは釘の原理原則からも明らかですが、ぶっちゃけそれを凌駕する対策はなさそうです