お笑い芸人さんが関西の自治体からの依頼を受けて、ツイッターでPR(?)を呟いて大問題になったのは去年のこと。
自分は「へぇ、そんなに貰えるんだ!」と下世話な驚きをしたもんだ。

さて、このステマ。どうやら我々の業界にもあるらしい。数字を持ってない自分ごときに依頼などあるわけがないので、あくまで噂レベルですがね。

自分はそれを悪と断罪する気はない。だって、専門誌だって機種の紹介ページをやっている。お金が直接発生していないだけで、解析が不可能になった今は内部情報はメーカー頼りなんだよ。形は違えど、台の紹介(メーカーのメリット)&売上げへの貢献(雑誌側のメリット)じゃん。メーカーが普通に企業広告を出稿する場合もあるしね。
そして、それをいちいち説明して本は作っていない。

あと、自分のように機種ページを担当しない誌上プロでも、「この台はここがいい!」とか普通に書いてる。メーカーからお金なんて出ないけど、そういうのが専門誌全体へ無形の形で何かしらフィードバックされる可能性だってあるでしょ。

そうそう、来店営業は度々編集部からガイドラインの連絡がある。「これこれの日付は行かないように」等ね(自分には関係ないものの、一律で同じ内容だ)。
ステマについて今のところ何もお触れがないってことはさ、専門誌側も目くじらを立てる案件ではないという見方もできるんじゃないかな。

問題は内容だろう。それは「どこを向いて仕事をしてるか?」ってこと。
おべっかを使うのは易しい。ロクにその機種を打たずに宣伝するのも、文章を書いて仕事にしているライターなら簡単だろう。

でも、それが業界を金銭面で一番支えている打ち手をないがしろにしたのでは、本末転倒になる。
機種には何の罪もない。だいたい、良い台と悪い台の評価なんて歴史(時代)が結果で決めるものだ。

だから、夢の裏にはリスクがあることも、ホールでの扱いが悪い場合があることも、きちんと説明する姿勢が必要だと思うわけですよ。
だって、「好きなライターさんが推すから打つけど、いつも負ける」なんてのが続くと、ファンはそのライターさんにもパチンコ自体にも嫌気が指すでしょ。
それは長い目で見ると、自己評価を落とす&業界を衰退させる行為。今は良くても依頼したメーカーだって後で後悔すると思う。

そんなことを考えていくと、ステマであろうとなかろうと、時にはメーカーにとって耳に痛いことも書けるライターさんの方が信用できるんではないかな。
もう大々的な攻略なんて出てくる可能性は極めて低いんだから、「こう打つと、ちょっとお得ですよ」「もう少しここが改善されたら最高」とかね。

とはいえ、台をこき下ろすのが単純に良いライターとも自分には言えません。噛めば噛むほど味が出る機種だってあろうし、ちょっと打って自分がつまらなく感じたとしても、そこで簡単にダメ出しはいかがなものか、と。
まっ、自分は音量の設定と光量等には異常にうるさいですけどね(汗)。メーカーさんには嫌われているんだろうな(笑)。