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暴走モード

前年末のドラフト会議で阪神から1位指名を受けたキャッチャーが里帰りしてて、朝から北斗打ってたのが思い出深い。そんな正月営業で元日は昼過ぎから店を開け、早閉め。2日からフル営業にしたのたが、当時の田舎のパチンコ屋の風習では最低3日までは時短営業が当然だったらしく、チラシで軽く煽ったのもあり「2日からフル営業=またあの店がなんかやらかすぞ!」みたいな噂が飛び回り、なんと開店前から駐車場に車が収まりきらないほどの大盛況!さすがにちょっと焦って、

( ゚Д゚)お年玉でちょっとアケるか!ひゃっはー!

と、人生で幾度となく後悔を生んだ暴走モード突入。だって信頼も大事じゃん?
スロットは北斗吉宗を全リセして、456を少々。あと分かりやすくするために南国育ちやカイジに6入れたり。パチンコも海は列単位でアケ返し。これを開店前の時間帯で素早く遂行。爆出しイベントとまでは行かなくとも、分かりやすい機種に入れた6や海の釘である程度の理解は得られるはず。

大繁盛本舗

もう残り文字数も少なくなってきたので結果から書くと…超強烈な赤字でフィニッシュ。吉宗が設定1で万枚が複数、北斗もラオウが異常に仕事しない、バラエティの猪木も2で万枚、そして1番覚えてるのが…大繁盛本舗が1で5000枚。普段は超合金貯金箱と化している吸い込み専用マシンが、謎の爆発。なんでやねん!
パチンコも何故か全体的に超ヒキ強&鬼の客滞率で大炎上!スロットの分かりやすい6の数値と終日空き台無しの圧倒的出玉積み上げで、完全にお祭り状態になり…もう心の中は「やっべぇー」としか考えられない。スタッフが閉店作業をしている中、事務所でホールコンの数値を見て青ざめているところに、なんと社長がにこやかに登場。今一番会いたくない人物降臨。

菩薩

仰け反ってイスから落ちかけたが、社長が開口一番「今年はな、みんなにお年玉出してやれるわ?」と仰るのに被せて

( ゚Д゚)「出過ぎた!ごめりんこ!」

と叫ぶ。どれどれとホールコンの数値を除き込む社長だが、表情はいつも通り菩薩。社長いわく「抜け過ぎてたら明日から緩めるように言いに来た」と。こんだけ店の売り上げ爆上げしてきてる最中だから、こういう時期に信用を取るのも大事だと。

(社´ω`*)「でもちょっと1日の額ではやり過ぎかww」

と笑って、アルバイト含む全員に諭吉以上のお年玉を配布。赤字額よりも、終日空き台無しフル稼働を褒められて、

(社´ω`*)「明日も赤字でもええけど、もうちょっと控えめにしてな、地域1番獲ってくれよ!」

という言葉を残して、ストック現金数千万円を紙袋に入れて颯爽と去る菩薩。確かにそうだ、菩薩の言葉が無ければ明日はガン締めで、今日の補填を考えてしまうだろう。これはほんとに助かった。
そして、翌日も暴発して若干の赤字になったが、念願の地域1番を奪取したのはここから半年ほど後の話である。

※このコラムは遊技日本・本誌からの転載です※

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