このコラムが載る頃にはもう大型連休も終盤と言う事で、時間の流れの早さを感じております。

ちなみに、執筆しているリアルタイムで言うと、数日前に『日本国際博覧会』…所謂『大阪・関西万博』が開幕となり、これもまた時間の流れを感じる一端と言うか。

まぁ、万博に関しては単に興味が無さ過ぎて開幕時期を知らなかったがゆえに『気付いたら開幕していた』に過ぎませんがw

と、このまま万博を掘り下げたい=ジャックナイフとトマホークの二刀流による全力の斬撃をカマしたい気持ちはありますが、一向に本題が進まなくなっても困りますので、いつものコラムに軌道修正しますw

ハイ。という事で、いつものお役目にてテーマ発表です。

今月のテーマですが…

この道を往けば。

となります。

どうしてもこのフレーズを聞くと、その後に『~どうなるものか、危ぶむなかれ。危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が…』と、有名な引退スピーチに繋ぎたくなってしまいますが、勿論ながら燃える闘魂でお馴染みのレジェンドプロレスラーをテーマとするワケではなく(苦笑)。

今回のテーマにつきましては、3月の当方のテーマコラムへのコメントにて…

そこで“テーマ”、「皆さんのトコロでは、店の中ではなく、店の外の情景はどんなんなってますか?」というのが聞きたいです。朝の並びの中でや駐車場で、はたまたホールに向かう道すがらや帰り道、その時の気分、感情でいろいろ見えるものがあるのではないかな?と思うもので。

とのことで、お題といいますか案を頂戴していましたので、今回採用させていただいた次第です。

ホールへの道~情景編~

さて、先ずは『ホールへ向かう道』と言う部分ですが、先ず私の場合ここから既に特殊なのではなかろうか…と思っています。

と言うのも、ちょうど1年前頃のテーマコラム『パチ(スロ)と引越し』においても綴ったのですが、私自身引越し経験がほぼ無く、現在も実家で同居となっておりまして。

そして、現在自身が足を運んでいる複数のホールについても、その全店が生活圏であり徒歩圏。

なので、今現在における『ホールへの道』については…

  • 幼い頃、父と母に手をひかれて幼稚園の入園式へと向かった道
  • 小学生の頃、鼻炎を患ったが為に通う事になった耳鼻科への道
  • 中学生の頃、夏休みに部活にいくフリをしてゲームセンターへ通っていた道
  • 高校生の頃、初めてのアルバイトで得た給料を手に、ギターを買いに楽器屋へと向かった道
  • 専門学生の頃、現在の妻が初めて我が家に遊びに来る際に最寄り駅へと迎えに行ったあの道

等々、挙げればキリが無いくらいにある『記憶の中の【道】』とリンクするといいますか。

傍から見れば、『都内の駅周辺の住宅地と商業地の中間のような街並に在る道』でしかないですが、私にしてみれば『【私】と言う人間の人生を紡ぐ中で幾度と無く歩いた【道】』であり、かけがえの無い思い出の欠片のようなモノ。と言う感じですかね。

 

ホールへの道~心情編~

前セクションでは、自身にとっての『ホールへの道』に関して情景と言う部分にスポットを当てて綴りました。

その中で『記憶の中の【道】』とリンクする”と表現しましたが、自身の成長とともに目線も変わり、経年に伴って街並みにも大なり小なり変化が生じています。

ただ、それらに伴う『物理的な変化』以上に、己のマインドと言うかメンタルによって、同じ道のハズが『違う道』に見える事もあったりします。

『日常生活の一部として歩いた【道】』であれば、その道中で目に映る風景については【そのままの見え方】であって、それ以上でも以下でもない感じです。

ところが、これが『打ちにいくためにホールへと向かう【道】』ですと、視界に飛び込んできた人や建物が【障害物に見える】という感覚に陥ることがあります。

まぁ、おそらく『早くホールに到着したい』と言う気持ちだったり、『エンジョイ勢とはいえ、実戦への姿勢は真剣』と言う昂りなんかが深層心理下ではたらき、結果として上述したような感覚になってしまっているのかな…と、そんな風に解釈しています。

ただ、そんな風に【往路】に関しては少々物騒と言うか仰々しい感じに気持ちが作用している反面、【復路】に関しては安穏と言いますか。

往路の見え方に気持ちが作用するならば、復路にも実戦結果あたりが作用して然るべき徒思うのですが、意外なことに『実戦結果に左右されて復路の見え方が変わる』と言った経験は無いです。

むしろ、『何かしらの変化』を自覚した事すら無かったりします。

おそらくですが、自身の性格的にスイッチの切り替えが明確ゆえ、実戦が終わった時点で気持ちが帰宅に向いており、リラックスモードに入る為の準備状態になっている。と言う感じなのかな…と。

なので、『勝ったことによって街並みが煌めいて見える。』ということも『負けたことによって町並み含めてすべてが澱んで見える。』ということもなく、ただ単に『のんびり過ごせる自宅への道』と言う感覚になります。

その辺は、生まれたときから今に至るまで棲み続けている街であるからこそ、そう言う感覚にスパっと切り替えられるのかも知れません。

 

ホールと道と穢れと。

ここまで『ホールに向かう道』と言う観点で綴りましたが、少し脱線といいますか、視点を変えてみようかなと。

【ホール】と【道】と言う組み合わせで言えば、ただ単に往路/復路だけでなく、到着してからの光景もあるなぁ…と。

自身の行動圏にあるホールは中~小規模店であるため、入場前の行列は【店舗前の歩道】に形成されます。

そう言った意味で、家からホールの間としての『この道を往けば』だけでなく、【ホールに着いてから入店までの間】にも『この道を往けば』と言う概念が存在しているのかな…と。

勿論、並んでいる状態ゆえに、常態で言えば実戦前。

気持ちを実戦に向けて集中力を高めているワケですので、僅かな距離の【この道】では緊張感に包まれながら立ちまわりや戦略に思いを巡らせたり、なんだか濃ゆい時間を過ごしている気がします。

さながら、この時間で自身を【実戦モード】に切り替えているような感じですね。

そして、そんな風な切り替えをしているがゆえに、同じく【この道】にいる他者に対しても、色々と感覚が鋭くなるというか。

まぁ、『鋭くなる』と言っても、キチンとルールやマナーを守って【この道】に居る打ち手に対しては、特に何も感じる事は無いです。

反面、例えば『路上であるにも拘わらず、紫煙を立ち上らせているカス』や『近隣に迷惑な音量で騒ぎ続ける、独りじゃ何も出来ないようなゴミ共』、『店員からの移動や諸々の指示もロクに聞かず、集団行動が出来なさそうなクズ』と言った感じの連中に対しては、実戦前で気持ちが昂っているからか、敵意のようなものを感じたりもしています。

で、自身の目線で言えば【打ち手】と【連中】の間に明確な線引きがあるのですが、傍から見たら【この道】に居る時点で同じ括りとして見られていて然るべきなので、なんとも虚しい気持ちにもなりますね。。。

 

実際に歩いてみた。

ここまで、色々と考えたり思いを巡らせたりしつつ綴っていましたが、ふと『執筆期間中に実際に【ホールに向かう道】をフラットな目線で歩いてみて、どんなモノが見えるか』を書いてみようと思いついたので、実際に決行してみましたw

という事で、実行したのは4月某日。

仕事後に地元に戻った上で、我が家近辺まで移動後にホールに向けて歩を進めてみる事に。

いつもの『実戦への気持ち』を抑えつつ、普段よりも視野を広く意識して色々と視覚情報を得ながら【この道】を進んでみたのですが、視界に飛び込んでくるのは『嘆かわしい現実』とでも言いますか…。

まぁ、何が視界に飛び込んできたかの一例を挙げますと

  • 行き交う人の大半が平然と歩きスマホ
  • 路上喫煙禁止区域であるにも拘らず歩き煙草もチラホラ
  • 歩道を塞ぐように横隊編成の如く群れてダラダラ歩く集団なんかも
  • 歩行者だけでなく、日も暮れているのに無灯火な上にヘルメット未装着で爆走する自転車
  • 道交法ガン無視で歩道を走るシェアリング型電動キックボード

…と、呆れるほどに馬鹿とゴミとカスが増えてる事を実感させられたといいますか…。

まぁ、少なくとも自分自身は『道を踏み外さないようにしよう』という思いが強まった感じですね。

 


と言う事で、読者様ご提案のテーマを基に、多少解釈の幅を広げた感じであれこれ綴ってみたのですが、大事な【この道】について触れていませんでしたね(苦笑)。

それは、打つためにホールに向かう【道】だけでなく、私自身が遊技と共に歩み続けていく為に必要な【道】であり、その道を悠遊と進んでいるからこそ今がある。と言っても過言ではないです。

まぁ、その【道】が何のことであるかと言う答えですが、ほぼ書いたも同然なので、お判りいただけているかと(笑)。

そして、私を含めたライター陣一同は勿論、読者の皆様も一緒に【道】を歩まれているものと思っていますので、可能な限り長く【この道を往く】が続いて欲しいなぁ…と。

そんな風に格好付けた綺麗な結びへと展開できたところで、今月の当方のコラムを〆たいと思います。

(K.S.Yuki)