営業店舗数の減少は今に始まったことではないのだが、このままでいくと9000店舗を割るのも時間の問題と思われる。組合店舗数が1万店舗を割ったのが2016年末であり、約2年半で約1000店舗減らしたことになる。90年代前半の全国1万8千軒という数字が嘘のようだ。

 全日遊連の加盟ホール数(営業店舗数)は、2019年4月末時点で、9,134店舗となり、前月末と比べて19店舗減少した。営業店舗数の減少は12カ月連続となった。

 4月末の設置台数は、パチンコが241万4,282台(前月比1,090台増)、パチスロが153万7,790台(同2,440台増)。

 その他の遊技機37台を含めた総台数は、395万2,109台(同3,530台増)となり、3カ月ぶりに前月を上回った。~以上、web-greenbeltより引用~ https://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00011287

 店舗数が減少しても設置台数は伸びているわけで、既存の複数の中小店が大型店舗に吸収、または大型店舗の新規グランドオープンなど、そういった影響だろう。中小規模の店舗が得意としていた、昔ながらの地域密着型の営業はもう望めないのかもしれないが、広々とした店内空間や余裕を持った設置台数、快適に過ごせる休憩所や親切丁寧な接客など、大型チェーン店が得意としている営業方法は無論歓迎すべきことだろう。

 ただ、それでも遊技人口が伸びない、客離れが叫ばれる原因を今一度考えるべきではある。例えば鳴り物入りで登場した設定機だが、評判は芳しくない。個人的にもパチスロで言う設定狙いで打つべき台を決めたことなど、一度もない。見るべきものは相変わらず釘であり、最低設定でも理論上勝てる回りの台を打つという、昔の3段階CR機全盛期と同じやり方である。しかしながら、行政側の目もあり、店としても釘調整はできるだけ避けたいはずだ。そのための設定機のはずなのだが、客側からは相変わらず信用されず、どうせベタピンだろうと懐疑的な目で見られ、いつしか閑古鳥が鳴いているという始末である。

 遊技人口を増やすには初心者や休眠客に戻ってきてもらうしかないのだが、現行の機械ではそれもなかなか難しいと言わざるを得ない。個人的に、パチンコを打たない、過去に何度か打ったことがある、過去には相当打っていたという人たちに聞いてみたのだが、とにかく今のパチンコはわけが分からない、当たっても出玉が少ない、どの台を打っていいのか分からない、同様いつヤメていいのかも分からない、うるさい、タバコの煙が苦手など、とにかくやってみようと思わせる要素がほとんどないのだ。

 店舗数が1万軒を割るという時にも業界としては相当な危機感があったはずだ。それから早2年半、状況は決していいとは言えない。ファン参加型のイベントを実施するなど、遊技人口を増やそうと頑張っているメーカーもあるのだが、お客が実際に打つのはショールームではなく、ホールである。一昔前に比べたら、遊技する環境は相当良くなっている。後は安心して打つことができ、楽しむことができる機種がどのくらいあるかになる。メーカーもできるだけ分かりやすい機種を作ってほしいが、ホール側の一層の努力も望まれる。