店舗数の減少は今に始まったことではなく、当然それに伴って遊技機の台数も減少傾向にあるのは言うまでもない。ただ、昨年末のデータでは前月に比べてパチンコ機もパチスロ機も増加に転じたようで (昨年11月のデータでは前月比増加とまではいかなかったが、急激な減少は見られなかった)、やはりこれは各地の中小店舗が廃業に追い込まれ、大型店が出店した影響だろう。

 全日遊連がまとめる各都府県方面遊協の組合員数調査によると、平成29年12月末時点の全国の営業所数は前の月から12店舗減の9681店舗だった。新規店舗数が21店舗あったものの、一方の廃業店がこの1年間でもっとも多い49店舗に上った。

 遊技機台数は減少傾向にあるパチンコ機が、今回は829台増えて250万5068台になったほか、回胴式遊技機も9798台増で155万5137台になった。パチンコは8カ月ぶり、回胴式は4カ月ぶりの増加で、その他遊技機を含めた総台数は1万561台増の406万242台。店舗数の減少に対して台数が大幅に増加したことなど、ここにきて各地の中小店舗が閉鎖・撤退を余儀なくされていることが窺われるものになっている。

 12月末数値が明らかになったことで、平成29年の状況もまとまった。営業所数は1年間で330店舗の減で、遊技機台数はパチンコ機が7万1210台減、回胴式遊技機が1万3581台増、その他遊技機が66台減となり、結果、総台数は5万7695台の減少となった。いずれの数値も前の年とほぼ同じ水準で、一定ペースでの規模の縮小が進行している。

 また、昨年1年間における新規店数は123店舗で、一方の廃業店は452店だった。廃業店はこの数年、ほぼ同じボリュームで発生している一方で、新規店は年々減少し、今回の数値は前回に引き続き過去最低値となっている。平成29年中には、非加盟店舗がまとまって組合加盟したエリアもあることから、実質的な新規店数はより小さいものと思われる。関係者によると、現在でも全国に約800店舗の非加盟店舗がある。~以上、遊技通信webより抜粋~http://www.yugitsushin.jp/news-list/

 組合加盟店舗数が1万軒を割ったのは一昨年の11月末あたりだと思うが、やはり今後上昇に転じることは期待できないだろう。平成7年には約1万8千軒もあったとは、今となっては遠い昔話のようである。ここまで規模が縮小するとは思っていなかったが、どうしてこうなったのかは今一度きちんと総括する必要があるだろう。