今回新たに設けられた6号機基準の自主規制内容を説明。AT機能の搭載を事実上不可能としていたこれまでの自主規制を一部撤廃するなど、ゲーム性に関する緩和措置が複数のポイントで図られている点が特徴だ。その一方、これまで最大継続1,500回だけだった有利区間の終了条件に、最大差玉2,400枚という項目を追加するなど、新規則の主旨を踏まえた依存対策措置も盛り込まれている。

~中略~

説明を行った日電協技術委員会の岩掘委員長は、「これにより開発の自由度がかなり高くなる。会社帰りのサラリーマン層が手軽に遊べるパチスロ機の提供が可能になる」と期待感を表した。

パチスロ6号機の自主規制発表、AT機復活へ(遊技通信web)

 

改めてAT機とはなんだろうか考えてみる。

初代AT機であるゲゲゲの鬼太郎、獣王や初代ミリオンゴッドなどの爆裂AT機、そして北斗転生やバジリスク絆などの5号機AT機。

すごく簡単に言ってしまえば、どれにも共通するのは「押し順により通常時は揃わない特定の小役をナビする機能があり、リプレイ確率は変わらないアシストタイム付き」がAT機だ。

勿論、4号機と5号機では検定の仕組みが違うので全く同じものではない。

 

さて、これまで自主規制として封印していたAT機能の開放だが、果たしてこれが6号機になってゲーム性が広がる事になるのだろうか。

これまでのAT機は爆裂性こそが売りだったわけだが、純増や一撃性が尖った機械であればあるほど、初当たり確率は辛くなり、当たらない(ツマラナイ)時間の割合が増える事になる。まして最大出玉の上限つき、MAXペイアウトが削れる中での話だ。

サラリーマン層が打たなくなった要因の一つは、確かに消化に時間がかかるART機の存在があるが、それと同時に一撃性・射幸性だけを求めた結果の今がある。

尖らそうと思えば思うほど、その代償は様々な面で現れる。

 

既存AT機のシステムをなぞるだけで、この低射幸性時代にヒットするAT機が生まれるとは思えないし、メーカーの開発者もそれを分かっていないわけではないだろう。

AT機の復活はあくまでシステムの余地を広げたという意味に受け取りたい。射幸性ではなく、これまでにない遊技性のイノベーションを生み出す為の下地。そうなる事を期待している。