う~ん、見えてこない。

 パチンコの歴史5をアップさせて頂いた後、最近はその後の時代を追っかけている。勿論、表層的な歴史をなぞるだけなら、連発式の登場と規制と、という流れを紹介すれば良いだけ。

 しかしながら戦前の黎明期とは違って、お上の介入とその背景にある暴力団の景品買いという流れは、21世紀に入った現代にも連綿と繋がる歴史の発端なだけに、しっかり掘り下げないといけない気がしてとりあえず書籍を漁っている。

 左の「パチンコ30兆円の闇」は、裏社会のルポに精通している溝口敦氏の著書と言う事で買ってみたところ、確かにボクの知らない話が多数盛り込まれていた。特にCR機やパチスロの爆裂4号機の流れの掘り下げ方は秀逸だ。ただ、かなり1990年代寄りの内容。

 右の「やくざと日本人」はまだ読了していないけれども、ヤクザ・暴力団の歴史背景を知るには良書。古くは室町時代にその存在が史料に出てくるヤクザの歴史が、どのような変遷を辿ったのか知るにはうってつけだ。しかし、こちらは近現代の話が不足している。

 1950年前後というと、今からすでに70年も前の話。しかも1951年のサンフランシスコ講和条約まで日本はGHQの占領下。日本全体が裏社会のような中で、その深淵とも言える無頼の詳細を体系立てて知る事に限界を感じつつある。

 しかも加えて「お上」だもんなぁ……。

 パチンコの歴史動画を作るにあたっては、表層的な話だけに終始するならとっても簡単だしそれはそれで意義はあるけれど、何かプラスアルファを加えたい。そんな思いが邪魔をして遅々として進まないのが情けないところなのだけれど。

 とりあえず、パチンコには無関係?な話として

  • 花の慶次で有名な「傾奇者」もその多くはヤクザみたいなもん
  • 江戸時代初期に浪人となった士族がまず無頼に転落した
  • 「火事と喧嘩は江戸の華」の内実はヤクザ同士の抗争に近いものがあった
  • その頃には「博徒」を生業としているヤクザがいた
  • 江戸の火消しには武士側と町人側がいた
  • 両方とも比較的下級身分の人たちでケンカっ早く荒くれもの
  • この頃には「親分」「子分」の身分階級が、幕府のそれとは違う形で生まれた
  • 幕末には徳川慶喜に取り入った大親分がいた
  • 薩長の倒幕側にもそんな人がいた
  • 明治政府の急速な改革で更にそんな無頼化する士族・町人が増えた
  • 当時の警察(現場系)=元武士(下級士族)でヤクザと親和性が高く持ちつ持たれつだった
  • そうなった背景に、当時も上級国民・下級国民が分断される政治・経済的な施策があった
  • ほんで、戦後の混乱期に登場したのが在日系のグレン隊

 この辺の話は、ホントに面白かった。

 正村竹一氏のエピソードの中に、ホールを荒らしに来る人らに対して、同じような荒くれ者を用心棒に雇って信頼関係を築いた上で更生のキッカケを作った、なんて話があった。2019年現在のように良くも悪くもコンプライアンズで雁字搦めにされているのと違い、そこには歴史の必然性があって、お上にはお上の思惑が、下々には下々の思惑が、というところが如何ともしがたく絡み合った末の今なんだと痛感する。

 で、パチンコとの絡みは??

 現時点での情報としては、パチンコに換金が生まれた発端となった「景品買い」へのヤクザの介入に関しては、自然発生的なものだったとしか言えないのだけれど、もう少しお時間を頂いて掘り下げても見えないのだとしたら、そのまんまの形で動画をアップする事になりそうだ。

 あとは、お上方面についてもう少し勉強してから、時系列をハッキリさせて次の動画作成に取り掛かりたい。

 さて、ここからはいつものどうでもいい私信。

 昨日、通算7回目となるアルバイト。ここまで無遅刻。その時点でボクは自分を褒めてあげたいw

 だってねぇ……ある程度仕事内容も分かってきて、言うてバイトのそれにやっぱり必然性を感じない。恩人の頼みとあって引き受けたはいいものの、「定時に職場に行く」事は勿論、「翌日のアラームをセットして起きる事を意識しなきゃいけない」事のなんとツライことか。お金がどうこう関係なく、ただただそれがメンドクサイw

 それを当たり前のようにこなせる人は心底尊敬します。いや、マジで。

 

 最近、チュートリアルの徳井さんが脱税した事で色々世間を賑わせていますが、あの「メンドクサイ感」ものごっつ分かってしまう。

 医学的にはADHDとかそっち系の軽度なやつが(ボクも徳井さんも)あるんでしょうね。悪意があるソレとコレとは一緒じゃないし、脱税は絶対擁護できないんだけど、じゃあ世の多くの企業で節税と言う名の脱法的脱税をしてない経営者なんてほぼほぼいないし、サラリーマンは期せずしてその恩恵を享受してるわけで、例え小さくともそれに加担している責任は見て見ぬふりをするんかいって話だし。

 ボクのバイト先は、時給が30分単位の計算らしい。なんやそれ。労基法違反だし。でも、現実として会社は世の役に立つ仕事をしてる。そこで働いている人たちも大切な食い扶持を得ている。ボク個人は色々おかしいと思うけど、それも世の中だと思う。

 徳井さんの話は、既に追徴課税やら重加算税やらで罰を受けたわけだし、直接的に他者を傷つけたわけじゃないんだから、そこで終わっていいレベルだと思う。そして、本来は徳井さんへのバッシングより、ちゃんと仕事した国税局グッジョブって話でそっちを褒めるべき事案だと思うんですけどね。行政の人って褒められる事が滅多にないからそれも可哀相とか思っちゃう。

 ただ、正義マンがSNS上を闊歩する現代では目立つ人が矢面に立つし、一つのミスを容赦なく突き詰められますよね。それって、かつての任侠が半グレ化して潜っていって、より深刻化した歴史と似ていて、息苦しい世の中になるだけな気がします。そうなった時にリスクを負うのは、上級の方々ではなく下々なのにね。そんなパラドックス。

 バイト帰りに食べた「韓国風辛ラーメン」。

 想定通りと言うかなんというか、パチンコの歴史2で取り上げた在日の参入経緯について、最近「在日擁護か」とだけのコメントが付いて、これでもフラットに解説したつもりなんだけどなぁ、とかモヤってたところで食べたラーメンは問答無用の美味しさでした。

 しかも700円で副菜にデザートまでついてくる。

 このお店に前回行った時、他のお客と店員さんの間にこんな会話がありました。

お客「あれこの会計、消費税込み?」

店員「ウチは(増税でも)値上げなんて出来ナイヨー(笑)。良かったらまた来てクダサイネー」

お客「そうなんだ(笑)。ありがとう、ご馳走様。」

 中国系か韓国系かも分からない、イントネーションがネイティブではない店員さんと、明らかに日本人のお客さんとの他愛のない会話。そこには優しい日常があるだけ。お財布にも優しい。そんな社会貢献をしている異邦人もひっくるめて「在日」という括りで見るのはやっぱりどうかと思うわけです。

――十とつまるは数にならず、八九三、二十につまる故、悪きことの隠語を八九三といひ始めたるなり(喜多村信節 文政13年 1830年刊)

 無職渡世の博徒を指して「ろくでなし」「役に立たない人間」と定義したとこからヤクザの語源が生まれ、そうして身分を差別する側、される側が分かれた歴史があって、そんな時代に自分が生まれていたらどうなったんだろう。ボクはこの現代においても社会から零れ落ちてしまったクチなので、助けてもらえたパチンコ業界には感謝があります。かの時代だったらなす術なくその辺で死んでただろうなぁ。そんな思いまで否定されたらツライなぁ。グレちゃうw

 とりあえず最近は

 「生ぃ~きて~~る、生ぃ~き~て~いる~~♪」って歌いながらハイボール飲んでます。