「いつも積んでる2人組」パチ友ケンケンさんがこう呼んでた2人の打ち手がいました。

1992年の9月、パチンコ必勝ガイド誌によりブラボーキングダム(平和)の攻略打法が一気に広まりました。

撤去するお店、攻略打法を禁ずるお店が続出し、直ぐに地元での稼働は無理になりました。しばらくは遠征してまだ打てるお店を追いました。

そんな中、攻略打法OKのお店が登場(なんとOKアピールの張り紙を貼るという素敵な行為をされました)。そして近くの競合店もOKに。

その競合B店にその2人組が現れました。仕事帰りに寄ると、まず2人共積んでるという状況でした。

私は基本、人から話しかけるなオーラを発してる、と言われるようなスタイルにて、まして知らない人に話しかけるなんて皆無です。ただ、キングダムの攻略打法を会社のパチ仲間へ広げたため、会社が休みの時は仲間と連れパチ状態になり、わきあいあい感で打つことが増えました。

そして、幼なじみのパチ好きYさんにも攻略打法を伝授しました。社交的な性格のYさん、当時鉄火場だった初代エキサイトの島の常連だったおばさまと親しくなり、家まで送ってあげたことが何度かあったそう。後で分かったことですが、そのおばさまこそパチ友ケンケンさんの母上だったことを知った時は驚いたものでした。ちなみに、Yさんとケンケンさんは面識ありませんでした。

そのYさんがいつも積んでる2人組のうち、年長の大人しそうな人と親しくなり、会話をする仲になったそう。そして、何か仕事をしてるのか聞いたところ、ハンドルを握って捻る仕草をした、とのこと。

これを聞いて、そうだとは思っていたけど自分からパチプロ(専業)を明かすなんて、ある意味凄い事、と思ったものでした。

前は四国で稼働をしていてこちらに流れてきた。もう一人のいつもつなぎ服着てる若者の方が良く出すことが多く、折半で打ってるためよく怒られると言ってた、そう。

何故初めに攻略OKとしたA店では打たないのかを聞くと、あっちは深いから、と言ったそう。この深い、という意味は、A店のキングダムはシリアルNoの頭にA(競合のB店はCが入る)が入る。頭にA、つまり初期ロットは連チャンするがハマリも深い、という変な噂もありましたし、この違いのために錯覚してるのでは、と推測をしました。

B店が休業日でもA店に来なかったことについて、むしろA店を得意としていたケンケンさんなどは、勿体ないと言ってました。まあ、ケンケンさんは攻略打法を禁止してた時にB店でヤって、出玉没収を喰らったという経緯もありました。それでも、今はヤっていいのか店員さんに聞いたのもケンケンさんでしたね。

やがてケンケンさんも年長のプロ氏と親しくなり、「移行はできるが固定ができない」と言ってたことについて、感嘆してましたね。ちなみに、移行とは、キングダム特有の9つのモードの移行のことです。9つのモードのうち、大当たりは1つのモード(大当たり確率1/25)のみにありました。なので、今のモードに大当たりが無いと推測すれば違うモードに移行(連続回転中に保留3から2へ減った後、ハズれリーチがかかれば移行)してやる必要がありました。

その後、年が明けてもう全く回らない調整になり、2人組は居なくなりました。すでに電話番号の交換もしていたYさんによると、今は京都市内でエスケープ(大一のデジパチ)の体感機攻略をしている、と言ってた、ということでした。

今でこそ、メディアでパチプロを公言する打ち手も数多いるわけですが、まだそんな打ち手など殆どいなかった当時、パチプロってなんか別世界の凄い人、というイメージがありましたね。

さすがにもう足を洗ってるとは思いますが、元気にしてるのだろうか、と思ったりします。