「喰霊-零-」ファンと作り上げた至高の1台(GreenBelt)

開発時には「コンテンツ研究会」を発足し、原作ファンに直接ヒアリングを行いファンならではの視点を取り入れ完成度を向上させ、ファン納得のパチンコと原作の世界観を融合させた1台に仕上げている。

―――引用ここまで

 

この記事を見て真っ先に思い浮かんだのが、パチスロの初代まどマギだ。

パチンカー・スロッターの中には台を知ってからアニメを知るという人も多いように思う。

パチスロまどマギの前兆演出にあたる「円環の理」は、アニメにそんなシーンは出てこないし、発売当初2ちゃんねるの機種スレでは原作とは違和感のある演出にアニメファンからは不評だったのを覚えている。

それでもまどマギは、ここ数年では稀に見るヒットを飛ばし、まどマギ2、パチンコのまどマギ、と続編が発売され、ホールの主役級に近い人気シリーズの地位を確立した。

そういった意味では、決して原作に忠実である事がヒットの要因とは言えない。

 

とは言え、藤商事がこういった研究会を立ち上げた上で台を作る姿勢はユーザーとしては好感が持てる。

メーカーの顧客はホールだが、その先にいるユーザーを決して無視しているわけではないという事だ。

 

一方、メーカーとてどうにもならないのがスペックの壁だ。

初代まどマギは、原作人気というよりは高設定域のペイアウトの高さとゲーム性が時代背景ともマッチした事がヒット要因となった。

だが、個人的には非常にバランスの良い作りこまれた台だと思うまどマギ2は、スペックの低さからホールで初代ほどの人気を得ているとは言えない状況にある。

 

シリーズ「人々の本音」 Vol.4 業界コンサルタントA氏でA氏が語っていたようなユーザー団体が本当に実現し、行政にも物を言えるような時が来れば、スペックの面でもユーザーの声を業界内部へ届かせる事が出来るかもしれない。

ボクが知る限りパチスロが最も輝いていたのは4号機の時代だ。

ただ、人気の火付け役となったのは、決してAT機ST機などの爆裂機ではなく、今アクロスからリメイクされているようなAタイプがリール内でゲーム性を演出していた機種たちだった。

そして、それらは一日一万枚なんて出る台ではなかった。

そこにあった楽しさは、様々な規制の結果失われつつあるが、今の液晶やサウンドのクオリティとリールの持つ可能性を融合させる事が出来れば、射幸性が高くなくともパチスロがもっと楽しくなるはずだ。

 

左にバーを狙って、押し順を守ってメダルを出すだけがパチスロではない。

そんなユーザーの声を聞くメーカーが、これから出てくる事を期待している。

(万回転)