チワッスあしのです。

俺が一番打った2021年発売の機種は間違いなく「バイオハザード7 レジデントイービル」です。正直5号機まで入れちゃうと「マジハロ5」とドッコイな感じなんですけど、あくまで当年発売にリミテッドすると間違いなくバイオ。

理由としては単純に「面白い」&「勝てる」からなんですが、それ以上に「原作のバイオ7が大好き」というのが挙げられます。

 

原作愛。

 

これ「まどマギ」や「バジリスク」なんかを語る時に頻出する言葉なんですけども、オイラの場合好きな映像作品ががまずパチスロ化されるようなものじゃないので、あんまり原作愛ありきでパチスロを語ったことはないです。なので目ェをキラキラさせながらキャラ愛を語るまどマギスト(って単語があるか知らんが)の話を聞くとやっぱ羨ましいよなぁとかちょっと思ってました。

じゃあお前は一体何が好きなんじゃというと、「愛」まで昇華してんのはあんま無いと思います。単純に好きなもんは一杯あるんですが、わりと食い散らかすタイプなので一個の作品にグッと入り込むというのが無いんですな。広く浅くな感じ。だからいろんな作品にビンビンくるけど、ガチで愛深きサウザーみたいなオッサンと語り合うと余裕で負けちゃうみたいな。へへ。

だから人より詳しいですというのは作品にフォーカスするんじゃなくて「ジャンル」にフォーカスする事になります。

んでそういう意味でいうと、多分「ゾンビ映画」に関してはよっぽどじゃない限り愛の側面から負けることはないかなと思います……とかいうとまたすげー詳しい人から怒られたりする事もあるんですけども、あくまで研究科とかじゃない、素人としてはね。そこそこ詳しい方なんじゃねーかなと。そう思う次第。

この流れで今まで見たゾンビ映画の中で最も好きなのを挙げようと思ったんですがチョイスが難しすぎるのでとりあえず「作品賞」としてミケーレ・ソアヴィの「デモンズ’95」を挙げます。これマカロニゾンビなので「デモンズ」って付いてるだけで、もはやオリジナルの「デモンズ」を作ったダリオ・アルジェントとは何の関係もないのですが、内容は超名作なんでよかったら是非みてください。

次に「ナイスゴア賞」(なんじゃそりゃ)をあげたいのはなんだかんだピーター・ジャクソンの「ブレイン・デッド」です。これ血糊映画界の「ショーシャンクの空に」くらい有名作品だし頻出する作品なんでちょっと恥ずかしいですが、良いもんは良い。ちなみにピーター・ジャクソンはその後「ロード・オブ・ザ・リング」撮って一躍トップ監督扱いされてますが、俺の中では未だに頭がおかしいゴア野郎です。

最後に「エコで賞」(だから何じゃそりゃ)をあげたいのは2007年の「デッド・フライト」ですな。いまパッと思いついただけなんで特に好きな映画というわけじゃないのですが、これその名の通り「旅客機」という、むちゃくちゃ狭い範囲でゾンビ・パニックが巻き起こるちょっと変わった映画です。低予算&短期間というゾンビ映画の宿命はときに画期的な発明をもたらしますが、この映画においては旅客機の倉庫(が客席の足元にあるそうです)を上手く使っています。要するに主人公たち以外全員ゾンビ化する後半、この格納庫というかダクトみたいなのの穴が(何故か)カパッと開き、やられたゾンビがどんどんその穴の中に落ちていって退場するんですね。で、退場したゾンビはおそらく着替えて再登場してます(笑)。なので多分おんなじゾンビが何回も出てきてるんですがカメラワーク等で上手くごまかし、その結果すげー狭い範囲で少人数でやっとるのに結構ボリュームのある感じに仕上がっております。この海洋深層大循環を彷彿とさせる、上のゾンビが下へ、下のゾンビが上へというエコシステムは地球の雄大さ、自然の不思議さ、そして我々人類の矮小さを否が応でも実感させてくれることでしょう。内容全然覚えてないですけど。

はい、何がいいたいかと言うと、「バイオハザード」もオイラ大好きなんですね。映画版はポール・ダメな方・アンダーソンによる「俺の嫁ハザード」で、ご存知のようにサイコロステーキレーザーしか見るべきところがない駄作なんですけども、ゲームの方はまじで画期的でありました。なんせあの大好きなゾンビ映画の世界にダイブインできるんですもの。不自由なラジコン操作、制限がキツイ弾薬、セーブ回数まで有限のアイテム制と来てやがる。まじで強いのが大蛇とか犬とかだったりいまいちゾンビっぽくないのはご愛嬌としても、初プレイ時はおしっこ漏らすほど怖かったッス。まじでインパク知。

以来、その根源的恐怖を追体験すべくシリーズを通してずっと遊んでますが、「バイオハザード7」はまっこと革新的でございました。ちとこれ真面目に書くと原稿用紙50枚くらいになっちゃうのでざっくり割愛しますけど、初代のバイオってマカロニゾンビなんですよ。つまりイタリア製のホラー映画なんです。バイオの映画に纏わるエピソードで、最初カプコンが「ジョージ・A・ロメロ」大先生に監督を依頼したみたいな話があるんですけど、個人的には依頼すべきはダリオ・アルジェントの方だったんじゃねーかなと思ってます。ホントならルチオ・フルチ師匠にお願いしたほうがいいんですが、既に亡くなってる時期ゆえそこは残念。でも俺たちのダリオ兄貴ならなんとかしてくれたと思いますし、実際ポール・ダメな方・アンダーソンが撮った「バイオ」シリーズを観ると「ほらな!」と思っちゃいます。

んでバイオってエネミーの種類がゾンビからマジニに変わったり医療ホラーっぽい展開があったりとかあるんですが、基本はやっぱマカロニテイストだと個人的には思ってます。ハリウッドとの相性はそんなに良くねぇんじゃねーかと。ところがどっこい「7」はマカロニとかハリウッドとかの印象論をスッと飛び越えてトビー・フーパーの世界観になってます。最初やった時、なんか「ツール・ボックス・マーダー」とか「マーダー・ライド・ショー」とかあっち系の、ちょっとアナーキーかつグロテスクな雰囲気を感じたんですね。まあチェーンソーも出てきますし完全にフーパー感を狙ってるとは思うんですけども、これが今までになく怖い。

良く考えるとゾンビってまだ戦えるんですよ。人間・ゾンビの比率でいうとゾンビの方が大量にいる世界観が大半なわけで、「数」で押してくるというコモンセンスがある以上、一体一体の戦闘力って大したことないです。

が、「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスは殺人鬼が少に対して被害者が多。つまりゾンビと比べると圧倒的に武闘派です。しかも「バイオ7」に出てくるジャック(マジクソ怖いオッサン)は無敵だし。ずっと追跡してくるし。なんか「イカれた殺人鬼がずっと追ってくる」という、「クロックタワー」のシザーマンをより現実的にした感じのゲボ吐きそうな恐怖感があって最高でした。要するにゾンビはクソ雑魚です。ベーカー家最高! 早くお食べ! タッチダウンだ! イーサン! フォォウ!

……すいません興奮してしましました。とにかく「バイオ7」は今までのバイオシリーズで最&高なのは間違いないです。散々ゾンビ映画について書いといてゾンビは雑魚で結論付けるのはどうかと思いますが、その愛すべきクソ怖ゲーム「バイオ7」がパチスロになったというならもうこれ血糊を垂らしながらブン回すしか無いッス。多少面白くなくても原作愛でカバー! とか言う気まんまんだったのですが、これがパチスロとしての出来もめちゃくちゃ良く、まじで開発者様に頭が上がらねぇナリ。

ちょうど6.0号機と6.1号機の過渡期の作品ということもありますけども、高ベース機の中ではおそらくトップの完成度。ギリギリでダレない通常時。そしてギリギリでやれそうな気がするCZ。さらにギリギリで伸びそうな気がするAT。何もかもが奇跡的なバランスの上に成り立ってます。やっぱ6号機ってこっちの方向でいいと思うんよね。ベースは無理やり下げなくても良かったんや。なぁ!

というわけで普段原作愛を語る機会がない食い散らかし型・消費型のエンタメを楽しむ中年、オイラが2021年に一番打ったのは、「パチスロバイオハザード7 レジデントイービル」でした。たぶん2022年もこれを打ちまくると思うけどね。覚悟しとけよイーサン……!