6月末頃から猛暑の如く暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は、苦手な梅雨が早期に終わった嬉しさを感じつつ、苦手な暑い日々が早期に始まった厳しさに苛まれているワケでして、差し引きゼロ。と言ったトコでしょうか(苦笑)。

ともあれ、今月も第1日曜が訪れましたので、今月度のコラムテーマを発表しつつ、一番槍を馳走になるとします。

7月度のテーマは…

怖い話

との事です。

・・・って、3年前に『背筋が凍りついた話』と言う似たようなお題でSPテーマコラムを実施していますし、私も寄稿しているのですが。。。(遠い目)

そう言う意味では【平然と『このテーマで書け』と言ってくる運営のスタンス】自体が怖い。そう思ってしまうのは私だけだろうか・・・(汗)

結論から先に言えば

個人的に『最も怖いもの=ヒト』と言う持論があります。

勿論、ヒトと言っても『全ての他人が怖い』と言うことはなく、正しく書くならば『自身の理解の範疇を超えている相手』ですね。

その辺は、例えば自然災害や疫病、事件・事故等に対して感じる恐怖と理屈は同じで『意味が判らない=どのような顛末となるかが予想できない=強めの不安を覚える』と言う風に自己解釈していますし、それをヒトに当てはめるならば『度を越えた非常識・愚行・愚考や、自身の理解が及ばない奇行』をする者。と言ったところでしょうか。

ゆえに、本テーマコラムにおける私の『怖い』の定義は上記に順ずるモノとします。

 

あなたはだぁれ?

時は4号機時代。

自身がホールでスロットを打つようになって半年くらい経ったものの、この頃に打っていた機種は北斗の拳(Sammy)のみ。

そのモンスターマシンっぷりはもはや説明不要なレベルでしょうし、言わずもがな当時のホールにおいては主力機種。

それ故に、同じホールに足繁く通っていても、北斗のシマ内の顔触れは見知った顔も知らない顔も入り混じっている。と言う雰囲気でした。

そんなある日の実戦中の事。

それなりのバトルボーナス連チャンによって自身の打っていた台のメダルが空となり、コールボタンを押して席を立つ。

ちょうど追加のドル箱も欲しいし、まだまだ実戦は続くのでこのタイミングで手洗いにも行っておき、更には追加のドリンクも欲しいな…と思い、それらを一気に済ませる事としました。

手洗いと自販機を経て、ドル箱置き場から新たな箱を持って北斗のシマに戻ると、何故か私の台のバトルボーナスを見知らぬおっさんが消化している真っ最中・・・

仲の良い知り合いとかであれば軽く頭を小突いて『ふざけんなw』くらいで済ませられるのですが、流石にこの状況は意味が判りません

幸いにも近場に顔見知りの店員氏が居たので呼び止め、自身の台を指差す。すると諸々を察してそのおっさんに声をかけ、私の北斗から引っぺがしてくれました。

ただ、液晶に表示されているのはその手に蜜柑を携えた・・・もとい、連チャン終了のピンチである強攻撃『北斗剛掌波』の構えを取っているラオウ。。。

この機種の継続抽選はJACゲーム突入遊技の第3停止を離した瞬間、そしてメダルが無くなったのは1連前のJACゲーム中。

要は、この『見知らぬおっさん』が受けた抽選によって終了の危機を迎えた。と言う状況です。(勿論、私が消化していれば必ず継続していた。という保証は全く無いですが。)

で、案の定そのセットで連チャンは終了。

色々と腑に落ちないまま渋々遊技を続けていると、暫く経った頃に引っぺがし役だった店員氏が私の下へ。

で、そこで聞いた話だと…

  • どうやら私から2台離れた北斗を打っていたおっさんだった
  • おっさんが私の離席に近いタイミングで箱を取りに行き、戻る席を間違えた
  • 店員氏が注意するも『台数が多い北斗と、シマの列長くて台を間違えやすいこの店が悪い!』と非を認めなかった

との事で…。

別に席を間違った事を咎める気は無いのですが、明らかに自責での過失なのに責任逃れしようとする思考は流石に理解できず、『ホールと言う場所は、そんな非常識なヒトも出入りするのか…』と、そんな怖さを学ぶ羽目になった体験でした…。

あなたはだぁれ?

当時マイホと位置付けていたホールで5号機のハナビ(アクロス)を打っていた休日の事。

その日はドリンクサービスが行われており、所謂【コーヒーレディ】が各席を回って注文をとり、そのドリンクを持ってくる。と言う出玉煽りには繋がらないとは言え、うっすらグレーなイベントが行われていました。

なんせ、普段コーヒーレディなんて居ませんし、明らかにこの為のドリンクコーナーも特設されてましたからね、そのホール…(苦笑)

とは言え、もちろんサービスされるならば恩恵には与りたいので注文をとりにきたらお願いしようと思っていたのですが、私の席に回ってきたコーヒーレディが発した言葉は『どちらのドリンクになさいますか?』ではなく『久しぶり♪』の一言。

『え?』と思って顔を見ると、なんとその人は・・・と言う漫画の様な展開はなく、冗談抜きで全く見知らぬ人

私が怪訝そうな顔をしているのを読み取ったのか、そのコーヒーレディが次に放ったのは『〇〇(別の地元ホール)のイベントでもお会いしてますよ♪』の一言。

この時点で、確実に別な誰かと勘違いしているであろう事を察しました。

なんせ、その『〇〇(別の地元ホール)』は勿論知っていますが、そこで打った事は数える程度かつ、その数える中で同様のイベントが催されていた記憶もないですからね(苦笑)。

とは言え、変に否定して気分悪くさせても何か申し訳ないので、適当に思い出したフリをして話を合わせておきました。

ドリンクサービスで向こうも歩き回っているし、そんなに頻繁に接点が生じる事も無いでしょうし。

・・・と、そう思っていたんですけどね…。

運ばれてきたコーヒーのプラカップには御多分に洩れず応援メッセージ等が書き込まれていたのですが、明らかに隣の人に運ばれたモノと比較してカラフルな色使いで、手間も数倍割いたであろうデコレーションっぷり。

更にはその後もサービス途中で背後を通る際に頻繁に声をかけて来るわ、私がBIG消化中だと『ハズレ(=強めの高設定示唆要素)出ろ~♪』と、妙に手厚い応援。。。

挙句、2杯目のコーヒーのプラカップに小さく『全部飲んで、底の隠しメッセ見てね♡』的な事が書いてあったり…と、思い出したフリをして話を合わせた事が完全に裏目に出ているような雰囲気となってきました…。(汗)

そして、軽い罪悪感にかられつつもコーヒーを飲み干し、意を決してプラカップの底を見ると…

『またゴハン行こ♪その後も…ね♡』との文字が…。

字面をそのまま捉えるならば、そのコーヒーレディの記憶の中に居る相手とはおそらく【そういう関係】なのでしょうが、そこまでに至った…むしろ『致した』であろう相手と私を何故間違える事が出来るのか…。

いや、待てよ。

実はそもそも『記憶の中に居る相手』なんて存在せず、実態としては『非モテ系のチョロそうな男をターゲットとしたハニートラップや美人局の類』なのでは…?

あまりにも理解しがたい状況と、そこから繋がる邪推。

思考の迷路を彷徨った挙句、私が辿り着いたのは、何とも形容しがたい感じの恐怖。

状況に耐えかねて、そのコーヒーレディが居ない隙を見計らってメダルを流し、件のプラカップも別な場所で捨てようと手に携えて、そそくさと退店する事としたのでした…。

 


いわゆる一般的な意味合いでの『怖い話』ではなく、ちょっと風変わりではありますが個人的には『怖い話』としてカテゴライズしている実体験を2本ほど引っ張り出してみました。

ちなみに、後半(あなたはだぁれ?)の後日談…というか『直後談』なのですが…

退店の支度を整えてホールから出て景品交換所に向かう際、実は買い物帰りの妻の後ろ姿が見えまして。。。

つまり、もしもあと十数秒退店が早くて妻とバッタリ会ってしまっていたらもしもそこで【手に携えた『またゴハン行こ♪その後も…ね♡』のメッセージの書かれたプラカップ】を妻に見られていたら…。

その場合は、きっと別な意味合い・内容の【怖い話】がここに綴られていた事でしょう…。

と言う、【if(もしも)】の出来事に【畏怖】を抱く。とのオチがついたところで、今月の私のテーマコラムを〆たいと思います。

(K.S.Yuki)