カジノに関連してパチンコ業界そのものだけでなく、機械としてのパチンコのゲーム性や性能云々が語られてきたが、カジノと言えばスロットマシンである。それとパチスロ機との違い云々なのだが、個人的にはストップボタンの有無くらいしか思い浮かばない。しかし、国家公安委員会委員長によれば、そんな単純な違いだけではないようだ。

━━そのなかで大西議員は、カジノが合法化された際、カジノに設置されるスロットマシーンとパチスロ機との違いについて質問。登壇した小此木国家公安委員会委員長は、「我が国でのカジノにどのようなものが設置されるかは、現時点では明らかでないが、外国の例を仄聞するに、一般にカジノに設置されているスロットマシーンは、現金を得るか失うかというものと承知している。他方、パチンコ営業における回胴式遊技機を用いた遊技は、風営適正化法にもとづき、現金または有価証券を賞品として提供することが禁止されるなどしており、こうした規制の範囲内で許可を受けて営なまれるパチンコ営業は、賭博罪に該当しないと認識している」と答え、両者の違いを説明した。

さらに大西議員は、パチンコの依存問題を他のギャンブルと一緒に規制する必要性を訴え、「カジノの議論を聞いていて違和感があるのが、例えカジノが10カ所できたとしても、それより大きい市場であるパチンコを野放しにしているのは歪だ」と主張。それに対し安倍晋三首相は、「パチンコに対する政府の認識は国家公安委員長が答弁した通りだが、依存問題については、同じという指摘があることは承知している。対策をしっかり整えていくことが重要だと考えている」と答弁した。~以上、遊技通信webより抜粋~

http://www.yugitsushin.jp/category/gyousei/

 方や現金を得るか失うか、方や賭博罪に該当しないと、ここまで擁護してくれるのであるから、この業界は今後少なくともウン10年は安泰であろう。おまけに首相までが政府の認識は国家公安委員長が答弁した通りと太鼓判を押してくれている。

 個人的にはカジノを契機として多少業界叩きが蔓延しようとも、それによって業界自身に自浄作用が働けばいいと考えていた。現状、政府のお墨付きを得たカタチになっているのであるから、本当にファンが何を求めているのかを理解し、射幸性に頼らない営業を辛抱強く続ければ、また遊技人口も回復の兆しが見えてくるかもしれない。

 後は実際にカジノが開業してから、この業界の立ち位置がどのようになっているのか、またどうなるべきなのか、そういったところはまだまだ留意しておく必要があるだろう。