超高齢社会の現在だが、2025年には65歳以上の高齢者の割合は30%を越えると予測されている。そのような状況だからこそ、雇用や産業としての福祉業界が注目されているのだが、パチンコ業界からも参入の気配があるようだ。

豊丸産業が3月14日から16日まで東京ビッグサイトで開催された福祉業界の展示会「ケアテックス2018」にブースを出展した。

同社は遊技機開発で培ったノウハウを元に、福祉向けパチンコ「トレパチ!」のレンタル事業を行っており、ブースでは足こぎペダルなどの運動機器と連動して楽しみながら運動を行うことができる「エアロビックトレパチ!」を展示したほか、昨年秋に発売を開始した大型多機能テーブル「元気はつらつ トレパチ!テーブル」を出展した。「トレパチ!テーブル」は、タッチセンサーが内蔵された42インチ液晶画面付きのテーブルで、世界中で広く使用されている認知機能検査キット「ミニメンタルステート検査」をゲーム風にアレンジしたアプリを搭載。認知症予防や進行防止に効果のあるゲームなどが10種類内蔵されている。

製品の説明やデモンストレーションを行った豊丸産業の永野光容社長は、「全国各地で開催されている福祉関連の展示会に積極的に参加しているが、『トレパチ!』はパチンコをベースにした健康器具という目新しさもあって幅広い層の方々に興味をもっていただいている。これまで全国70ヵ所の施設に約200台が導入されているが、今後も展示会や福祉施設のレクリエーション活動などを通じて普及させていきたい」という。

~以上、遊技通信webより抜粋~ http://www.yugitsushin.jp/category/maker/

 福祉に関わるという意味では、この業界は昔から熱心であり、各福祉団体から毎年のように謝意を表されている。例えば東京の北沢遊技場組合では今年も福祉車両を寄贈しており、業界と福祉団体の結びつきは強固なものと言っていい。そして今後はホール側の努力だけでなく、メーカーや関連企業が健康器具等を開発するということで、それは福祉業界を支えていくことにもつながる。

 ある意味、本業だけでは生き残るのが難しいと考えた末のことかもしれないが、社会貢献という意味でも、こういった動きは歓迎されてしかるべきだろう。