2004年2月、タイヨーエレックの登録商標“アレパチ”を冠する『アレパチアポロ1号』という、2桁デジタルに2穴クルーンを搭載した面白そうな機種が登場しました。

偶然?機種名と同名のお店に導入され、新装2日目に打ちに行った時の感想は、時間効率が良いデジタルはゲージが良く、回るのが前提。前と後の2穴クルーンについて、前穴入賞率の高い台が狙い目だろうし、これを最優先にすべき、でした。

前穴に入った玉は中央ルート、後穴に入った玉は左か右のルートが選ばれます。クルーン下にある、左右に動くマジカペタイプの役物は中央で一旦停止するため、中央ルートの方が入賞しやすい特徴がありました。

大当たりの仕組みは、デジタル当たり(1/149.5)の後、クルーンに1発入賞し、その下の左右に動く役物が拾えば出玉約2千発獲得(ダブル入賞はパンク)。ラストラウンドにもう1度クルーンに入ることで連チャン性を持たせていました。

演出としては、変動中に盤面左にあるアポロン君役物が動けば(アポロン君暴走予告)、デジタル当たりが確定、などがありました。

とある日の実践データを紹介します。

2月24日、A店 大当たり履歴は

4連・単・×・単・×・2連・×・×・×・単・×・単・×・2連・×・5連・×・単・2連・×・単・6連・×・×・×・×・×・×・×・単・×  (×=デジタル当たるも役物外れで出玉無し)

クルーン前穴入賞回数計35回、後穴入賞回数計9回、前穴入賞率80%

役物入賞回数計28回、失敗回数計31回、役物入賞率47%

デジタル回転率36回/千円、稼働9時間、収支+55000円

この台のポイントは、前穴入賞率が80%と優秀なこと、仮にこれが50%なら、役物入賞率は33%程度になると思われました。

前穴入賞率が最高レベルの87%の台を3日間打つことができた翌日に、29%に落ちた経験もあり、クルーンのネカセは容易に変えることができると想像ができました。また、よく回る台はたくさんありましたが、50回/千円の台であっても前穴入賞率が50%を割ってしまい、大敗したこともありました。

アポロ1号設置店を求めて広範囲に調査し、お店毎の島図を作成し、台毎の回転率と前穴入賞率を記入し優秀台の把握に努めました。W店のアポロ1号の調査データはこんな感じでした。

1番台 回転率22(回/千円) 前穴率70(%)

2番台 回転率31 前穴率30

3番台 回転率25 前穴率55

4番台 回転率30 前穴率53

5番台 回転率22 前穴率66

6番台 回転率32 前穴率73

・・・・・この中では6番台が狙い目ですね。お店回りをして続けては行かないようにしました。

当時、親しくしていただいていた名古屋のS氏もアポロ1号を追いかけていて、よく情報交換をしていました。「今、隣で電波ゴト師が暗躍中、俺にだまっといて、とポーズを取ってきたが、どうしよう」というメールを頂いたこともありました。

某店で「兄さんが1番上手い」とベテランの店員さんから言われた時は気恥ずかしく感じました。アポロ1号の実践は、2月から5月までの約3か月半行い、39戦して28勝11敗、平均時給+4572円でした。

その後はスキップ機をメインにしていく流れになりましたが、アポロ1号稼働はスキップ機稼働を中断する価値があるものでした。