子ども達に感動体験を!「SAMMY SOCCER PROJECT」スタート(遊技日本)

サッカーを通じて、子ども達に夢と感動を届ける新しいプロジェクト。10歳以下(小学生低学年から中学年まで)の子ども達を主な対象に、サッカーのスキル向上だけではなく、ココロの成長の一翼を担うことまでを目標に掲げる。特徴は、子どもやコーチ、保護者に「環境の提供」と「エンタテインメント機会の提供」を行っていくことだ。

―――引用ここまで

 

これが大手の力か。

アンバサダーに現役日本代表の小林祐希選手、クリニックコ-チに元日本代表の鈴木啓太氏、そしてJリーグ特命PRマネージャーを数年前に卒業しても尚、サポーターに絶大な人気を誇る足立梨花さんをオフィシャルサポーターに迎えて、サミーが新プロジェクトを開始した。

 

サッカー界とパチンコ業界と言えばまず頭に浮かぶのが、大分トリニータとマルハンの関係だ。

2005年、一時代を築いた音楽プロデューサーの小室哲哉氏が手掛けたトライバルキックス社のスポンサー料未払いが発覚し、大分トリニータが経営危機に陥りかけた際、それを救ったのがマルハンだった。

しかし、Jリーグの規定に抵触するとしてユニフォームにロゴを記載する事を許されたのは、特例措置として2006年の一年間のみ。以後、6年間に渡って表立ったスポンサー活動が出来なかったにも関わらずマルハンは大分トリニータへの支援を続けた

胸スポンサーとしてユニフォームに記載が許されなかった理由は、青少年の育成というスポーツの主旨に相応しくない、というものだった。

しかし、クラブの危機を救ってくれたマルハンに対し、サポーターは感謝の気持ちを込めて以下のようなビッグフラッグを毎試合掲揚していた。

※写真は2009年のもの

 

パチンコ業界とスポーツ界、その他に筆者の知るところとしては、神奈川県を中心にチェーン展開をするジャパンニューアルファグループが、現横綱日馬富士の所属する伊勢ケ濱部屋を支援している。

同グループは、Jリーグクラブの湘南ベルマーレをサポートしていた時期もある。

 

さて、ここで一つパチンコ業界の皆様へ提言だ。

パチプロ、そして某Jリーグクラブのコアサポーター両方を経験した事のある者として、昔から感じている部分だが、パチンコを打つ人とサッカー好きの特にコアサポーターには親和性がある。

共通する部分としては、比較的自由な時間を使える生活スタイルを持っている人。そして、誤解を恐れずに言えば、満たされない日常を送っている人。

野球ファンの事は深く知らないが、巨人が好きなら読売新聞、阪神が好きならデイリー、と言った具合に、贔屓にしているクラブ・スポーツがある人というのは、大分トリニータの例を見るまでも無く、そのクラブを応援してくれる(お金を出してくれる)会社を無条件で好意的に見る

なぜなら、スポーツ興行はとかくお金に困っているからだ。

一見華やかに見えるJリーグだが、スタジアムの維持費を始めとし、運営を行政支援に頼っている部分も多く、完全に独立採算で黒字化できているのは浦和レッズを始めとする一部のビッグクラブのみだ。

スポーツクラブが資金集めに四苦八苦するのは、スポーツは「お金を出してやる(見る)ものではない」という日本の文化がまだまだ根強くあるからだ。

それは、欧米のように地域ごとのクラブ中心にスポーツ文化が発展してきた国と違い、日本は古くから学校教育の体育でスポーツと触れ合ってきた歴史が原因だ。

けれど、スポーツに携わる人たちは、経済原理だけではない、人間が本来持ち合わせる根本的な感情の発露に繋がるスポーツの力・歓びを信じている。

しかし、現実としてお金が足りない。

その難しさを知っているからこそ、支援してくれる企業には良い意味で頭が上がらないのだ。

 

先日、ダイナムが熊本県へ地震の義援金として400万円超を寄付していた。

マルハンは赤い羽根募金に2200万円だ。

こういった福祉活動は大変素晴らしい事だと思う。

一方、それらは行政へのアピールにはなっても、残念ながら一般層への直接的なアピールには繋がらない。

社会貢献活動という意味合いも持つスポーツクラブへの投資は、直接的にユーザーへ訴えかける効果がある。

 

冒頭の「サミー・サッカー・プロジェクト」は、大手ならではの総合的な波及効果を狙うものと思われ、一概に真似できる規模ではないだろう。

だが、地元密着を謳うホールや中堅メーカー、はたまた業界団体が包括的なスポーツ支援を行う事は、ファンを増やす窓口になる可能性は大いにある。

 

少なくともボクは、これまでの活動を知っているから遊び打ちをするならジャパンニューアルファと決めている。

ライターイベントで目先のお金を拾いに行くのも結構だが、広告宣伝費の投資先はそれだけではない。

(万回転)