田山さんのお墓参り、今年は7月8日でした。毎年のメンバーに特別参加の方等、田山さんに対する思い入れがある人達で、今年もしっとりとお墓に手を合わせることができました。
それもこれも世話役をずっと務めてくれているウエチュー女史のおかげ。必勝ガイドでもこの時期には(少し後になったりしますが)田山さんの記事が掲載されますが、それもウエチューの「田山さんの存在、残したものを風化させたくない」という気持ちが大きな原動力になっているのです。
今はリアルタイムで田山さんを知らない世代の打ち手も多いようだ。「あんまり勝ってなかったおじさんプロ」「ダメ人間の極み」とか、わかったような勝手な認識をする若い人も多いと聞く。
違うんだよなあ。今から「パチプロ日記」を読んだって、多分わからないと思う。
パチンコで生きる人間として、田山さんは自分を人に誇る存在ではないと理解していた。パチンコしか生きる術がない人種として、ああいう生き方を選び、それを正当化もせず、ありのままを綴った。
悲壮感も自慢も、ノー天気な主張もない。自己批判はするけれど、他人に何かを言われて(恥じ入ることはあろうと)反論も一切せず、頑固なほどに己が規範にそってだけ、社会には迷惑を掛けずに生きようとした。
自分に神格化などするつもりなんて毛頭ないけれど、ただ格好よかったのですよ。
もちろん、田山さんが生きた20世紀と今は時代が違う。パチンコスタイルをそのまま今に持ってきたら、誰がやってもパンクしてしまうだろう。
原稿料や印税が生活の足しになっていたのも事実。でも、人はみんな環境ありきでやっている。「副収入があるからプロじゃない」と言われれば、自分は「田山さんは、俺はパートのパチプロなのだ、と言ってたじゃん」と答える。そこに何の問題があるの?
身近にいた人には、誰ひとりとして田山さんを嫌う者はいなかったと思うよ。そして、パチンコが好きで、田山さんの人間性を知った読者さんたちは、多くが日記を心待ちにした。それが全てだ。
自分は田山さんになろうともなれるとも思わない。憧れてメディアに入ったのは事実でも、そっくりそのまま真似をしようとも思わなかった。
田山さんを見て、自分でいいと思った部分を大事に育んで、後の世代に背中(文章)で見せていければ良いと思った。
モデル・オノさんも小池さんも、それぞれが田山さんから受け継いだものを大切にメディアで文章を書き、そしてパチンコをしてきた。
みんなが同じものを体に残したわけでもないと思う。でも、それでいいのよ。
パターン認識がオカルトだとか、期待値を追求しないからどうだなんて、全然関係ない。生まれた時代が違えば、田山さんも別の選択をしたかもしれないし、田山さんがどう生きたか? それをどう思うか? というだけの話だから。
学生の時、電車を乗り継ぎ池袋のS店までいき、田山さんを見にいきました。隣の台で打ったときは緊張して震えがとまらなかったです。
以来、現在も一パチンコファンとしてホールに通ってますが、今ではスロットばかりで、ハンドルをにぎることはなくなってます。
今回の規制はずいぶん話題となってますが、田山さんの頃を思いうかべると、ある意味賛成です。
ロボ好きーさんへ
コメントありがとうございます。
実は私、恐れ多くて田山さんと一緒に打ったことがありません。
待ち合わせで田山さんが打っていたお店に入っただけです。
「臆せずに打って、台の話をしておけばよかった」は、今も大きな後悔だったり…。
規制については色々な思いがありますが、一面では同意します。
遊技を遊戯、あるいはギャンブルにしたのも、ゲーム性をどんどん荒くした結果だと思いますので。
田山さんの何とも言えない「世捨て人感」が良かったなー。
昼過ぎには(出てようが出てまいが)パチンコを止めて、近所の居酒屋(うなぎ屋?)に行って酒を飲む。
かと思えば、一発台にトコトンのめり込んで大勝したり、大負けしたり・・・。
世間の流れとは関係のないところで、飄々と人生を歩いていた田山さんが好きでした。
田山さん亡き後、安田さんだけが同じ雰囲気を感じさせてくれる「最後のパチプロ」なのかも。
お身体を大切に、いつまでもパチプロ道を魅せてくださいませ。
元パチプロの今学習塾講師より。
Pingback: 安田一彦さんの田山幸憲氏を偲んだ記事を読んでタイムスリップ
のんきさんへ
田山さんのことを感慨深く思い出してくれる方がいて、私もとても嬉しいです
Pingback: 安田一彦さんの田山幸憲氏を偲んだ記事を読んでタイムスリップ (編集)も拝見しました
のんきさんの「パチンコ回想録」はどれも読み応え十分です!
正直、10代から20代にかけ、ガイドを読んでいた42のおっさんにとって、田山さんは安田さんがいうとおり、ただただかっこよかった。そう思います。いらんことを言う若者には、田山さんがなくなったとき、西原さんが書いた、田山さんのお母さんが残された虚無感をかいた漫画を読んでほしい。田山さんのお母さんの悲しみが、私には田山さんのかっこよさに見えたので。書いていて思いましたが、確かに人によって捉え方が違うのは理解出来ます。でも、田山さんが生きた時代は、事実文章で残っており、そこから感じる生き方は、やはりそこに残っていると思うので。
サンライズさんへ
うん、その通りだと思います
パチンコ必勝ガイドの次号以降(何月何日売りかは聞いてませんが)に、ウエチュー女史が担当した特集記事が掲載されますので、良かったらご覧くださいませ
このようなサイトを見つけて、やっと読んでみました。2007年頃漫画で田山氏を知り、その真面目さ不真面目さ、純粋さ、生き様に驚いておりました。
安田さんのガイドの連載などで勉強して小遣いくらいの期待値の台で遊んでたりして、いい気になって大学をサボってセミプロごっこをしていた時期もありましたが、安田さんのリアルなパチプロの声と田山氏のパチプロ日記のおかげで今はサラリーマンしながら18/1kくらいの台をお小遣いで打つ趣味打ちおじさんになりました。
隣の芝生は青いもので、今でもパチプロやライター業(動画タレントではなくモノ書きの分野で)に憧れは持っていますが、「パチプロの方がよっぽど厳しいぞ!」と自分に言い聞かせて頑張っております。
雑誌の連載、これからも楽しみにしておりますので、来年もまた田山氏の思い出話をお聞かせください!
ひらやまさんへ
閲覧ありがとうございます
田山さんの存在を心に強く残す方をまた一人知り、嬉しく思います
正直パチンコの世界は先細りですからねえ…
怠け者の私は今も身を置いておりますが、きちんと勤められる人は
正直今の時代はお勧めできません
来年もお墓参りはあると思いますので、それまでこのサイトとお付き合いくださいませ
安田さん他の方々へ、適当な書き込み先が分からなかったので、このコラムに書き込みさせていただきます。ご迷惑をお掛けしてる可能性があるので、予めお詫び申し上げます。
約30年前、石橋さんの食えるパチンコに出会い、必勝ガイドで田山さんの日記に出会い、安田さんのコラムから勉強させていただき、今なおパチンコで稼がせていただいています。
今は本業があるため、しばらくパチンコから遠ざかってましたが、凌げる店が見つかり昨年12月よりここ半年近くまたパチンコを楽しませていただいている者です。
高校生の当時は羽根モノの開放台で1日3000円稼いでいました。その後、石橋さんの確率論、田山さんの縦の比較、安田さんの立ち回りを学び、齢31までパチプロとして生計を立ててきました。
色々あった後、先日、必勝ガイドで安田さんがサイトを開設した事を知り、今に至ります。
30年、今、尚、第一線で活躍している安田さんには本当に頭が下がります。
アウトローな世界なので、世間的には中々評価されないと思いますが、私としては人生に欠かせない方々です。
本当に感謝しています。
技術的、考察力、分析力等皆様には全く及ばないため、実質的な助力は出来ませんが、陰ながら本当に応援しています。
パチンコ業界は非常に厳しい環境にありますが、皆々様のご活躍を祈念いたしております。
宗穂さんへ
昔からの愛読、ありがとうございます。
宗穂さんもベテランさんですね。パチンコ自体をやめてしまう方も多い中、ユーザーとして楽しんでいられるのは素晴らしいことだと思います。
私に関しては正直「必死でやって勝ち組のケツの方にやっとついていけているかどうか?」ですが、まだしばらくは頑張るつもりです。
当サイトのライター陣はみな実力者で、なおかつ読み物としても紙の世界に引けを取らない物を提供できている自負があります。ポータルサイトではないから当然といえば当然ですが…。
励ましのコメント、ありがとうございます。これからも力を合わせて頑張っていきます!
末永く閲覧をよろしくお願いします。
ブクロのS店で弾いていた姿が深く印象に残っています。
目立たず、ひっそりと・・・昔気質のパチンコ打ち。
オイラはガイド創刊当初からの読者で日記が毎号楽しみでした。
安田さんや石橋さんにオノさん、小池さんもです。
ドラ広さんや朝比奈さんの文章もずっと読んでますよ。(スロガイ)
パチスロ日記は・・・ある意味『バイブル』として語り継がれるでしょうね。
幾星霜、今は昔、されどホンモノは・・・すていごぉるど!
更新気張ってください。
益々のご発展、一層のご活躍をお祈りいたします。
とろぴさんへ
コメントありがとうございます。ひょっとして私と同年代か年上ですかね。
コピーになった人はいないと思いますが、多くの打ち手や物書きに影響を与えたのが田山さんですよね。
亡くなって年月が経っても、こうして田山さんを偲んでくださる方がいるのは、私も嬉しいです。
コメントを読んでいるだけで、当時の事がよみがえります。田山さんの日記、単に読んでいるだけで楽しかったですね。パチンコが好きな者にとって、憧れるものを少なからず田山さんに感じていたのではないでしょうか。
ただただ懐かしいです。
今の昔と違うこのパチンコで、どう立ち回られるのか、呟かられるのか、なにを嘆かられるのか、思われるのか、当時のように必勝ガイドの日記で読んでみたいですね。
悲しい龍さんへ
共感していただいてありがとうございます。
田山さんがご存命なら、案外飄々と打っている気もします。
「こうなりゃ、北斗で一発」とか…。無いか(-_-;)
今年もお墓参りがあるので、何かしら記事で触れると思います。