コロナ禍のイレギュラーな状況ということもあって、異例ではありますがシーズン中にプロ野球のドラフト会議が開催されました。ここで指名された選手がどれだけ活躍してくれるか。成功した球団、失敗した球団。レベルの高い年だった、低い年だった。その答えが出るのはずっと先のことだと思いますが、素人目にはどの球団も数年後の補強ポイントを押さえた「良いドラフト」だったように感じます。

大丈夫、野球の話ではございません(笑)。常々ホールの導入機種選びは、ドラフトに似ていると思っているんですね。期待して入札したドラフト1位(本命機種)が予定台数の関係で買えないこともあります。買えたとして鳴かず飛ばずだったり。かと思いきや、さほど期待しなかった下位指名が大ブレイクしてみたり。まあ、即戦力ばかり求められますが。

パチスロ店オーナー(以下、オ):最近の機種は、小粒なのにホームラン狙いばかり。大雑把なラインナップしか組めなくて困っておるのじゃ。

佐々木スカウト(以下、佐):そういうことでしたら、この冬とっておきのドラフト候補がいます!

オ:面白い。話を聞かせてもらおうではないか。

佐:オーイズミの『ひぐらしのなく頃に祭2』ですが、10年前の初代と同様に目押しで勝てる機種となっていて、ポスト『ディスクアップ』が期待されています。

オ:うむ。『ディスクアップ』も来年の引退を控えておるんじゃったな。しかし、利益は取れなさそうじゃな。

佐:彼の役割は一発長打(短期的な利益)よりもしぶといヒット(来客数の増加)です。6 号機では希少なリアルボーナスのあるタイプ。希少価値があるので、長年に渡って貢献してくれる可能性が高いです。長期的に同じ機種を打つ傾向のあるノーマル打ちに絶賛された中押し手順も踏襲されています。

オ:手薄になりつつあるノーマルのポジションを補強できるということじゃな。でも、6号機はボーナス枚数が少ないじゃろ?

 

佐:ボーナス枚数は減っていますが、BIG扱いのものはART濃厚となって枚数の見栄えは補填されています。これでダメと言われたら他もシンドイです。起用法はノーマルコーナーがしっくりきますが、一癖あるとはいえどもアニメ版権。アニメのシマも行けます。また、ARTがあるのでシマの中央でなければどのポジションでも行けそうです。このように多くのポジションを守れるのも彼の強みです。戦略的にシマを作る場合、長期的にどこでも使えるジョーカー的な役割を担ってくれると確信しています。数字以外の貢献もしてくれるはずです。

オ:昨日も店長はシマの入れ替え再構築で頭を悩ませておった。素晴らしい! ドラフト1位で指名しよう!

佐:いや、ドラフト2位で行きたいです。

オ:なぜじゃ? なぜなんじゃ?

佐:この冬のドラフト1位は6号機となった『アイムジャグラーEX』以外にありえません。予定台数は現在の供給に対して少ないですが。

オ:競合抽選を外しませんように……。

 

実際には、出玉率やコイン単価などといった細かい数値の検討もあるんでしょうが、補強ポイントに合致しているか。こういったプレゼンを経て導入機種が決定されていくんでしょう。そうした戦略もなければボロボロになっていくだけ。そういうところもドラフト会議と似ているかな……と。

ここ最近、メインを張れる機種が少なく組み合わせでシマを作ることが求められています。どのようにシマを作って総バラエティじゃない雰囲気というか。親和性のある機種の中から「アチラが当たりだったのか」と思わせてくれような並び&設定の入れ方をしてくれれば負けても少しは納得しやすくなりますよね。私だけかな。

ここから5号機の撤去もあって、各ホールとも大幅に入れ替えていくこととなりますが。新台入れ替え戦略が、補充ではなく補強となることを願っております。ちなみに、本当は下位候補の隠し玉もあったんですが、昨日時点でまだ正式発表されてなかったので割愛しました。私にしては短いのはそれが原因です(笑)。

 

©竜騎士07/07th Expansion ©KITA DENSHI