パチンコはまったくのド素人。いつから打つ機会が減ったかなと思い返してみると「ハズレのリーチが長くなった頃」なのかな、と思いました。これを言っては元も子もありませんが、チャッカーに入った時点で当否は決まっています。「さっさとしてくれよ」そう思ってしまうんですね。自分でも気は長いほうと思っていましたが、意外に短気だったようです。

そんなわけでして、圧倒的にパチンコの実戦経験はございません。なので、的を外している可能性もありますが、よく考えれば長いリーチは必要悪なのかな。そうも思うようになりました。いや、好きか嫌いかと言えば、大嫌いなのは変わらないですよ(笑)。

そもそもメーカーで開発に携わる人もパチンカーなわけです。長すぎるリーチ演出が不評なこともちゃんと把握しています。それでも搭載せざるを得ない理由が何かあると考えるのが自然でしょう。「すごい盛り上げてドン底に落とす演出ができたから入れてみようよ!」ではなく。「これだけの時間を持たせてくれないかな?」というオーダーがあって、演出班が頑張って作ったものだと思っています。

 

○パチスロと異なる出玉率の試験方法

現行基準(パチスロは6号機)で許される出玉率の幅の表です。パチンコとパチスロで大きく違うのは、時間とゲーム数という距離の軸の違いですね。

パチスロの場合、どれだけ長いフリーズのような演出が起きても、それは1Gとカウントされます。毎ゲームキャンセルできない演出が1分近くかかるとしても長期出玉率は17500Gを基準とされます。何日かかろうが。

 

しかし、パチンコは時間となっています。なぜ、時間なのか。1分間に打ち出せる玉が100発と決まっているからです。この出玉率試験の際に止め打ちなどはまったくしません。ここがポイント。

サクサクと抽選結果を教えてくれる機械があったとしましょう。保留玉が満タンになることは難しいです。チャッカーに入った分だけ抽選を受けられます。無駄玉がほぼない巧い人の打ち方に近づきますね。一方、ハズレでも長いリーチが起きる機械ではどうでしょう。その間も打ち放してくれるので、保留がフローしたり、そもそもの遊技結果を示す回数が減ってしまうことに繋がります。

極端な話、1分間続くリーチがずっと連続する場合。大当りの可能性のある遊技結果は60回だけとなってしまいます。もちろん、打ち出すのは6000発で変わりません。時間という区切りでは、サクサクと結果を示したほうがリターンを受ける可能性が高くなるのは当然でしょう。

リターンを受ける可能性が高い。これはそのまま突き抜けた出玉に直結します。ホールで打っている際に起こってくれれば嬉しいですが、出玉率の試験で起きてしまうと上限を超えて不適合となってしまいます。そう。長いリーチって、保通協の出玉率試験の対策だと思うのです。

私がメーカーの開発だったら、間違いなく考えます。少しでも無駄玉を打たせて試験での出玉率を抑える方法を。そこで削れた分は、そのほかのスペック面に上乗せを……できるか分からないですけどね(疎くてすみません)。

ということで。長いリーチでイラついたら「このスペックを通すための副作用を食らった」と思えば、ほんの少しだけ心を穏やかにできるかもしれません。「この演出では間が持ってないわっ」という違う怒りが込み上げるのは致し方ないとも思いますが(笑)。

まったく違ったらすみませんね。まあ、メーカーも仕方なく載っけているのは間違いないと思います。開発さんに無能とか打ち手の気持ちが分かっていないとか、罵詈雑言はやめてあげてね。