「起承転結」という言葉は、誰しも耳にしたことがあるはずです。文章を書くときに、これを意識すると読みやすい文章になります。…と、小学生くらいで習うはずなのですけど、頭に入っている人は多くないかもしれません。

 

そんな起承転結を具体的に説明すると「起」で話の始まりを説明する。「承」は起を受けてさらに話を広げる。「転」は起と承になかった新しい展開に持っていく。「結」は最後に話の落ちをつけて、まとめる…といった構成のことですね。

 

これは、文章だけでなく話をしたりする時にも有効です。起承転結をなぞるだけで、聞いている人の興味を引くことができます。自分は、スロット番組のオープニングでもこれを意識することが多いです。

 

軽く何か話を振って、それを少し大げさに広げ、一見関係ない別の話に展開して、最後にそれらをまとめてタイトルコールに持っていくような流れです。また、番組全体でもオープニングで何か振っておいて、エンディングで結に持っていくようなことは意識します。淡々と目の前のことをこなしてしまうと、次の展開に興味を持って貰えないことがあるからです。

 

だから、自分は映画やドラマ、漫画、アニメ…などを見る時にもこの「起承転結」を意識します。どんな起承転結かを観ることでトークの勉強をしているような感じになります。…が、実はこれを意識すると一部の映画などが楽しめなくなってしまうんですよね。

 

例えば、怪獣映画…実は私は一度も観たことがありません。なぜかと言うと、展開がほぼ100%読めてしまうからです。起の部分で怪獣が出現して問題が発生、何か対策を立てるも失敗します。承では、怪獣の脅威がより深刻となりタイムリミットのようなものが設定されることが多いです。転では過去の作戦失敗の中から新しい作戦の可能性が生まれて最終決戦に向かいます。結で作戦が成功し、怪獣を倒してハッピーエンドです。

 

もし、最初の作戦が成功して怪獣を倒せれば意外性があります。ただ、何も面白くないですよね。また、最後の作戦を失敗して怪獣が世界を破壊し尽くすのも意外性がありますけど、このパターンも観たことがありません。

 

実は怪獣映画って起と結がほぼ決まってしまっているんですよ。どんな脅威が出てくるのかは大抵映画のタイトルで分かります(ゴジラとか)。そして、最後は必ずハッピーエンドなので、あとは映画の残り時間を見てラスト30分くらいで始まった作戦が成功するんだなと眺めていたらその通りになります。

 

スパイ映画とかでもそうです。序盤にはっきりとスパイをしている仲間は大抵二重スパイなどで、実は本物の仲間です。反対に一番信頼できそうな仲間が裏切り者だったりします。

 

なんでそうなるか…と言うと、最初から怪しい人を教えるのは手品でネタバラシをするようなもので、最初にスパイを教えても何の面白みもありません。また、怪しい動きをしている仲間が実際に裏切り者なのも、観ている人からすると「知ってたよー」って感じで盛り上がりません。どこかで観ている人の考えを裏切る「転」の要素がないと盛り上がらないわけです。

 

そんな私が見ていて飽きないジャンルは恋愛、サスペンスなど。恋愛映画は、ものによっては本当に意外性があります。なんなら、主人公やヒロインが死んだりしますし。サスペンスも同じで、展開によっては全滅エンドもあるのでどうなるのかとハラハラします。

 

スロットの番組も起承転結が上手く行った時が観ていて面白いと思います。番組を観る時はこれを意識するとまた違って観え方になるかもしれません!