「あの子はよう出さんのや」

これは、菩薩様(命名:パチドランカーKさん)のお言葉です。

あの子とは、私が「爆裂王」とも称してるパチ友ケンケンさんのこと。彼は休日には常に早朝からミドル機メインの最新台を打つスタイルを貫き、昨年も3本のホームラン(10万勝ち)かっ飛ばした豪の打ち手。そして菩薩様とは彼の母上様のこと、です。

その昔。初代アレジンやエキサイトが並ぶ「島」は鉄火場、異様な雰囲気があり、私など畏怖の念を持って近寄ることすらままなりませんでした。そんな島で平然と打つ一人のおばさんと知り合い、帰りは隣町まで車で送っていったこともあった、と幼馴染みのパチ友Yさんが話していたことがありました。

やがて、そのおばさんがケンケンさんの母上様であることが分かり、妙に納得したものでした。

パチンコ店では私も何度もお見掛けしました。某等価店では、だんなさんは最初は大抵休憩中。新海物語M27を確変で当ててだんなさんと代わる。そして自らは2台目を確変で当てて積む、のがいつものスタイルでした。いつもいつも、うちの母親は本当に直ぐ当てる、よくケンケンさんが言っていました。

「もうあの子に2箱あげてる」何度聞いたか数えきれないくらいです。

大阪のパチプロ・たいがー山本さん主催のオフ会に参加して知り合った、オリ法誌専属ライター兼プロだったQ太さん。2015年の当時、全国47都道府県制覇の旅打ちをされていましたが、福井県入りの際には連絡してもらえれば、とお伝えしていました。

そして連絡をいただき、ケンケンさん母上様に宅泊を快諾していただけました。毎晩23時を回って帰宅するQ太さんに、母上様からの夜な夜なパチンコ談義が止まらなかった、そうです。

母上様、Q太さんらと連れパチする機会もありました。その後石川県へ移動されたQ太さんを追ってケンケンさん、母上様と共に金沢まで足を運んだこともありました。

「Qちゃん、出してないので可哀そうやわ」とは母上様の弁でした。

47都道府県を完全制覇後、オリ法誌にお会いした全国の読者様の写真が掲載(私も小さく載りました)されましたが、1番大きく映っていたのが母上様でしたね。

2016年7月には、パチンコ仲間8人が岐阜県に集まってオフ会が催され、私も参加させていただきました。そして翌朝、駅前店で参加者が連れパチ実践しましたが、そこにケンケンさんと母上様が駆け付けられ、盛大な連れパチが実現しました。

この時は参加者が皆勝利するという、楽しい思い出しか残らなかったわけですが、後で、母上様と隣同士で打たれたパチドランカーKさんからこう伺いました。

海物語の島って、ドツいたりする輩がいるもので、そのたび居心地が悪くなったりしますが、そんな輩に対し母上様は上手になだめ諭されていた。初対面の私にも気軽にお声かけされたその恩姿はまるで菩薩様のようだった。

いや~素晴らしい。あの殺伐とした海島を浄化する菩薩様、納得いたしました。

このコロナ禍でしばらくパチンコから疎遠になられた菩薩様。先日久しぶりに復活されたと伺い、その隣町店まで飛んで行きました。

その、沖海5の島には、確かに変わらぬ恩姿の菩薩様が!

齢85にして未だ現役そして勝ち組!の菩薩様にはいつも元気づけられます。いつものように購入したお茶を片手に近づいていった私でした。