いままで2週に一度書かせて頂いていた悠遊道さんのコラムですが、一身上の都合により次回から「不定期連載」に移行いたします。

一身上の都合っつったって別に俺の場合はそんなクリティカルなものでもないのですが、ざっくり「手が回らなくなってきたのでお仕事の整理をするなか一環として」です。これで全く姿を消すわけではなく、今後も運営さんを通じて寄稿はするのでまたよろしくお願いします。

というわけで今回は「クレジット」と「ノンクレジット」について少々。

これいつの間にかアニメ用語になってるらしくて謎なのですが、本来は「信用」を指す英単語で、転じて記事中のコピーライトや記者名をそう呼ぶようになったものです。こういう仕事をしてると「クレジットなし」とか「ノンクレで」という依頼がよくあります。この場合の意味は「無記名記事」を指し、諸々の事情により編集部名義にしたい記事や、または名前を出すほどじゃない記事なんかがこれにあたります。筆者もノンクレジットの記事は頻繁に書きますしなんなら今もこれを書く前に2本くらい書いてますけど、断る人は絶対に断るそうで。理由は「キャリアにならない」からですね。

筆者は別に記名だろうが無記名だろうが金が入れば全然良いので普通に受けますけども、その辺はライターごとの矜持の質の差だと思います。

別に自分のことを持ち上げるわけじゃないですが「あしの」という、この適当に付けた名前で原稿料貰うのも今年でどうやら12年目に突入しておるらしく、流石に原稿料も何も書いたことがない駆け出しの子よりかはいくらか高くなってます。まあ、原稿料なんてものは本人の交渉次第な部分もあるので一概には言えないのですが、それでも「キャリア」によって何となくの相場みたいなのはあるらしく。何となく食っていける程度にはお金貰えてます。

んでそこで持ち上がるのが「クレジット」「ノンクレジット」の問題なんですね。

これは俺も正解が分からんのですが、要は「クレジット」の記事と「ノンクレジット」の記事で原稿料って変わるの? という問題です。要は依頼側は少なからず「名前を出して書いて欲しい」と思ってる場合が多いのですが、ライター側は「好き勝手書けなくなるんで名前を出したくない」という場合もあるんですね。俺は誰かのことをボロクソに言う記事を書くこともあるのですが、それはむしろ名前出しだと困るのでノンクレでお願いする。んで繰り返しますが、あくまでも俺の場合は原稿料一緒なんですね。クレジット・ノンクレジット両方同じです。

これ多分、もっとフォロワー数が多くて影響力の強い人の場合、値段変わってくるんですよ。

例えば別に特定の誰かを指すわけじゃないですが来店演者でおっぱいが激デカの女がいたとして、依頼側は名前と写真込みで記事をお願いしてるのは間違いないんですよね。そこでそのオッパイ激デカ(ガキデカみたい)が「いや書きたいこと書けないんでノンクレでいいですか」「あたし文章も自信あるんで」つっても依頼側としては「はぁ?」ってなると思うんですよ。これはもう別にその人が文章を書けるとか書けないってのはあんまり関係なくて、要は金出す対象が違うって話です。依頼側はそいつのオッパイに金を出してるのであって、テキストはおまけなんです。

Xとか見てても来店オッパイが長文でなんかお気持ち表明してるのに対して「◯◯ちゃんの文章好きです!頑張って書いたね!」とかカマしてるチンカスがいるんですけども、「なわけない」んですよ。「なわけがない」。マジで思ってるなら一回頭の中身を取り出して我慢汁を洗い流したほうがいい。動作不良起きてますからそのメロンパン。マジで。依頼側も別にオッパイに文章のプロとしての仕事は求めてないし、なんなら書くのはゴーストで構わないわけです。

まあこれは極端な例かもしれませんが、そういう爆乳一番星みたいな女が「ノンクレ」つってもそもそも通りませんし、無理やりそれを通すなら十中八九その仕事はハネます。なのでこの場合は「クレジット記事」の方が遥かに価値が高い、というのがその答えになると。

逆に俺よりももっと無名のオッサンが(どんな業界であれ)ライターの仕事をやりてぇと思った場合、クレジット・ノンクレジットのどっちが良いかと言うとこれはもう確実にノンクレです。てかクレジットの仕事なんかない。ほとんどの場合において誰にも知られてない名前はただの邪魔なデータに過ぎません。勝手につけたところで名前の部分を範囲指定して「編集部」って書かれるだけ。なのでノンクレで頑張って仕事を受けつつ、どっかのタイミングで「名前出させてください」って交渉しないといけない。ちなみに俺は「名前を出させてくれるなら原稿料ちょっと割り引きます」って言ったことが何回かあります。これは提示された原稿料が想定外にやすかった場合に、相手を立てるための方便でもあるんですけども、そういう駆け引きはおいといて俺よりももっと無名のオッサンの場合、「クレジット記事」よりも「ノンクレジット記事」の方が高いという逆転現象がおきるんですね。

そして新人でもオッパイ演者でもない、ほとんどの中堅ライターにとっては、多分クレジットとノンクレは等価なんです。全く同じ。名前を使えれば使いたいけど、無いならないでこの人しか出来ないことだから依頼する、みたいな感じ。だから名前を使っても使わなくても結局はギャラは同じになってくるし、どっちにするか選ぶことができてくる。

俺も今はノンクレの記事とクレジットの記事が多分4:6くらい。連載は当然全部クレジットでやってるけど、突発的に入ってきた仕事は内容によって書きやすいほうで書いてる。あ、これはノンクレでボロクソ書いたほうが面白いな、と思ったらノンクレだし、あ、メーカーを思いっきり持ち上げる感じにできるな、とおもったらクレジット。ちょっとズルいけど、実際、パチンコ系においては聞いたこと無い名前がクレジットされてる記事の多くが、別のライターさんや著名人、業界人の変名だったりします。俺は変名にするくらいなら無記名でいいと思ってるので無記名。でも別に変名を使ってる人はそれでいいと思ってます。

冒頭にも書いたけど、自分のペンネームというのをすごく大事に育てる人もいるので、そういう人は匿名の仕事は極力受けないか断るようにしてる場合もあります。俺の仲いいライターさんにもそういう方はいます。ほんとにその辺はスタンスの違いだね。

んで、ちょっと悠遊道の話に戻るけど、俺にとってこの悠遊道という場所は「クレジットで好き勝手なことを書ける」ほとんど唯一無二の場所です。書きながら「ブログですらもうちょっとまともな事書くよな」と思って笑ってる時もありました。これは運営から「好きなこと書いて良い」と予め言われてた事と、むしろそれを喜んでくれてるフシが見えたのがデカイです。悠遊道の読者さんからのウケはそこまで良くない気がするんですが、身内からの評判はすこぶるよく、特に嫁なんかはもはや俺の書き物は悠遊道のやつしか読んでないっぽいです。曰く「パチンコ知らなくても笑える」からだそうで。それはそれであんまり良くねぇなと思いました。

まあ何が言いたいかというと別に悠遊道に書くのがだるくなったとか嫌になったとかそういうのではないのでご安心を。

あと、これライターの募集要項のところにおもっきり書いてあるんで皆様御存知かと思いますが、この連載に関しては無報酬でやってます。しかしこれは別に運営がケチだからというわけではなく、実際にギャラあげましょうかみたいな話もありました。んでそれを断った上で無報酬で続けてます。理由は上の「クレジットで好き勝手なことを書く」のが目的であって、ギャラを貰っちゃうとそれが(多分)不可能になるから。ギャラ渡してんのに「パチスロ学会」みたいな架空の団体の記事をアップし続けたらさすがのまっきゃんもブチ切れて上野まで殴りに来ることでしょう。それは流石に避けたかったんで、丁重にお断りしつつ隔週連載を続けてました。なので別に金が問題で隔週を辞めるわけでもないです。

はい、長々とアレですが、とりあえず次回以降は無理のないスケジュールで、しかも何か「これは」というネタがあったら随時投下していきます。といいつつもう書かねぇんやろ! と思われる方もおられるかもしれませんが、いやここまで付き合ってるんだから不定期でもちゃんと書くよ(笑)

以上です! アザス!