有事の金。ウクライナ侵攻という有事で金の価格が上昇しております。パチンコ・パチスロは内需産業で世界情勢には大きく左右されないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、大いに関係がございます。
東京都の特殊景品は“金地金”でほぼ統一されています。特殊景品の中身には本物の金が使われているので、金の価格が上昇すると普通に溶かして売ったほうが高いというケースも出てきてしまうのです。そうならないように金の価格の変動とともに景品の金額も改定されるのです。
ロシア軍のウクライナ侵攻を受けて、3月8日に大景品(金1g)の価格を改定しましたが、それでも収まらず。2日後の3月10日に再び買い取り金額が変更されることとなりました。現在のところはこんな感じかな?
大景品(金1g)=9000円
中景品(金0.3g)=3000円
小景品(金0.1g)=1000円
いずれも1000円単位なので、端数と言えない500円以上も(ジュースなどの)一般景品と交換しなくてはなりません。貯メダルのできる会員カードを持っているホール以外でのチョロ打ちが難しくなるなあというのが率直な感想。
○特殊景品の大景品(東京都のTUCショップ)昔は2500円だった!
数日の間“交換せずに持っていた人”は、8000円のはずの景品が9000円になって、1000円の得となった……なんて話も耳にします。今回に限ったことではありませんが。昔は価格改定前の景品かどうか見分けられるようにシールなどが貼られていたんですけどね。連続しての急激な変更ということもあってそのような対処はできなかったのでしょう。
いや、しかし。大景品が9000円とか隔世の感しかないですね。
TUCショップ(当時はTSRショップ)が普及し始めたのは、1990年代に入ったばかりの時期のこと。それまで特殊景品はホールごとにまちまちで、実質的に暴力団が介在しておりました。それを金地金で統一することによって排除しようということに。ちょうど暴力団対策法ができる頃のことですね。これを推進した都遊協の副理事のホールには街宣車が押しかけ、自宅には火炎瓶が投げ込まれる。まさに命懸けで作り上げたシステムです。
そこから完全5号機時代となる2007年まで、ずっと大景品は2500円となっていました。なんか家に転がっていた景品を持っていったら「これは旧価格」とか「受け取れません」とか言われたことを思い出します。財テクのつもりではないですが、なんやかんやいまだに2500円時代の大景品がウチには貯まっております(笑)。
○TUCショップ以前の特殊景品
TUCショップができる前。特殊景品は、ホールによってまちまちでした。多かったのは“ライター石”“ボールペン”あたりですかね。基本的には一般的な価値がないものです。他所により高く売られたり、普通に使われても困りますから。変わったホールだと“缶詰”のこともありましたよ。賞味期限とか怖くて見られませんでしたが。
そんな価値のないものばかりでしたから、1つ100円とか小さな単位が普通でした。1000円単位の小景品でも、当時を考えると大きなものですね。たった10個で1万円になりますから。ライター石とかで大量獲得してしまうと大変ですよ。段ボールのケース丸ごとで5万円とかですから。今から思えば「ケースで両替してみたい」とか、初心者時代のモチベーションになっていました。
まあ、ライター石はまだ良いほう。ボールペンで10万円分出した時は、景品だけでリュックサックが一杯になりました。嵩張るわ、重いわ。ただ、それも心地が良いものではないでしょうか。
良し悪しですね。高額の特殊景品があると、嵩張らないので目立たない、羨ましがられないという目立ちたがりのユーザーと出したホールにとってみれば射幸性のアピールが不足するというマイナス要素はありますが、景品強盗に遭いにくいという利点にもなります。
○このまま価格が上昇したらどうなるの?
パチンコホールに置ける賞品の上限は「9600円+税」と風営法で定められています。ここまで特殊“景品”と分かりやすいように書いてきましたが、法律的には“賞品”と書くのが正しいです。長くなるので説明は省かせていただきますが。
この“賞品”の上限は、一般景品も特殊景品も関係ありません。つまり、大景品に使われている金1gの価格が1万円を超えてしまったら、お金をドブに捨てるような赤字覚悟で使い続けるか、流通を停止するしかありません。前者が選択されることはないでしょう。そのうち1gの大景品は廃止されるんじゃないですかね。既に取り扱わないことを決めたところもあるようですし。
新たに0.5gなど9600円+税を超さない単位が作られる可能性はあります。ただ、新たなものを作るにも別途にお金がかかりますし、0.1gや0.3gの流通量を増やすほうが無難ですかね。さらなる金価格の上昇にも対応できそうですし。
もちろん、今までよりも嵩張ることになりますが。メダルの詰まったドル箱以外に、景品交換所まで見せ玉効果が続くことになるので、悪い話でもないような気がしています。
金価格は恐らくはまだまだ上昇する可能性があります
それによっての価格改定は起こりえます
上限の9600円も超える可能性もありますので
ひょっとしたら昔のように ばらして金地金として売る人々もまた出てくるのではないでしょうか
で:::興味がある部分ですがこれによってホールの現場の釘や設定にも影響が出るのかどうかと
いったところ
今回のケースだと、大景品は2回上がっても1.12倍なのに対し、中景品は1.2倍なので、あえて中景品に換えておいた人が一番お得だったのかな?でもこれって、うまくやって得したと思う人も多そうですが、店も予測して多めに流通から買取しておけばいいわけだし、そもそも金価格が上がっているのだから、TUC自体何もしないで資産が増えているので、誰も損していないのでは?と思ってしまいます。
ライター石の頃、交換所に強盗が入って「明日にして」と言われてた事や、木製のケースごと渡されて「穴通るの?」と思った事、田山さんは“両替のブツ”と呼んでいたな、など思い出しました。中にはもっと分厚い物を10個ビニールテープでぐるぐる巻きにして1本一万円分で渡されたり(あれもライター石だったのかなあ?)した店もありました。
なかなか面倒くさい事になってきましたね、ルールの穴というかほころびが見えてしまったという事でしょうか。特例による両替の合法化などは検討されていない…😓のでしょうね、公営のカジノ構想が取り沙汰されたりしたのに。
綱渡りのルールだものなと再認識した今回の出来事でした。
プレイステーション2が発売直後で品薄で
2500発のシール*4枚で景品に出してる店が結構ありましたね。
その時あたりから、サンドからジェットへの直通禁止ルールが出来た記憶があります。
スロ的には大花火が出回り始めた頃だったかな?
実際に景品買取所の金買取価格が相場を下回ってしまった時が1回あったと思うのですが
あれはいつだったかなあ
>ツルッツルだよ さん
あくまで予想ですが。上がってしまったら、中景品しか使えなくなるので、ホールへの影響は大きくないと思いますよ。そして、その日は遠からず来るかと思います。それよりも500円が丸々一般景品になるのをなんとかして欲しいです(汗)。
>獣 さん
予測して中景品を多めに確保したホールさんも、まさか短期間に2回目がくるとは思わなかったでしょうね。ただ、関わる人みんなに利益の出せるチャンスがあったのはその通りだと思います。私には何事もなかったですけど(笑)。
>ギルB さん
特例というか、監禁行為自体は国会の質問主意書を突破しているので合法は合法ですね。そういった法律に遵守しようとすると、今回のように不都合も発生してしまうと(汗)。
>いぬせんこ さん
10000円分を越さないように、本体とコントローラーの別々に2500玉のシールを貼ったりしていましたね(笑)。サンドから直接……で思い出すのは、宮澤りえのサンタフェが景品にあった時です。印象が強すぎて(笑)。