8月のテーマは安田さん。いろいろ考えてはみたものの、エピソードなどは皆さんのほうがお詳しいかと思いまして。年下で後輩の私が“託す”というのも変ではありますが、不治の難病で順番が入れ替わりそうなものでして。この場をお借りして、想いをしたためめさせていただければと思います。

還暦おめでとうございます。ただ、ここはゴールでなく通過点の一つにすぎないと私は思っております。

二十数年前、私がパチスロ雑誌の仕事をすると親に伝えた際、このようなことを言われました。「このお名刺の長谷川崇彦(リスキー長谷川)さんの背中を追いかけなさい」と。ライターとしてどのように活動し、どのようになっていくのか。参考にさせていただきなさいというアドバイスでした。

無理ですがな。大手メーカーの重役になるのは不可能です。真似できません(笑)。

 

パチンコ・パチスロのメディアは歴史が浅く、特に専門として打ったり書いたりすることを生業とする人は限られています。特に最近は他のジャンルも執筆したり、ちゃんとした職業を別に持った兼業的なライターさんも数多くおられます。

そんな中、密かに思っていたことがあります。専門ライターとして生き切る。その1つのモデルケースに自分がなってみせると。しかし、その目標が叶えられることはなくなりました。病気になって途中でドロップアウト。こんなレアケースが、一般的なゴールとは思えません。

まだ若い業界です。まっとうなゴールを迎えた世代がまだいません。どのように生きるべきか、どのように終わりを迎えるのか。目標とする先輩の背中が見当たらないのです。それを見せられるのは、安田さんしかいないと思っております。

 

私、表現者となった者は、それが一生涯続くと思っております。どのように書けばより伝わるだろう。一度悩んだ者は、場所や立場、ギャラがどうあれ、表現する際には同じレベルで悩み続けることになるからです。形が変わることはあっても我々は死ぬまでライターということです。

なので、これからも我々後輩に背中を見せ続けてくださいませ。