月初の日曜、或いは中下旬の土曜が定位置なのに、金曜日にお邪魔しているK.S.Yukiです。

10月末の佐々木師匠テーマコラムの文末でご本人から、また、先々週公開の万回転氏の記事にて、佐々木師匠の連載が【隔週1本】から【毎月1本】となりました事を周知させていただきました。

で、万さんの記事の〆で……

次々週の金曜日はK.S.YUKIさんが執筆予定です。

とありました通り、金曜枠に出張してきた。と言うワケでございます。

ちなみに不思議なもので、この前の水曜枠の穴埋めは気楽だったのに、金曜枠を埋めるとなるとその相手の差なのか妙なプレッシャーがあったりするのはナイショですww

さて、何だか関西方面からお叱りLINEが飛んできそうな一文を放り込んでしまった気がしますが、とっとと本編に行きましょう(逃)

この代打金曜枠ですが、内容については自由となっています。

とは言え、あまり一貫性が無いのもアレなので、今月は前回の万さんの記事にある程度倣おうかな…と。

そう思い立って、万さんの記事を読み返してみたところ、どうやら所謂『名機回顧録』のような感じでしたので、私も懐かしい機種をピックアップして思いの丈を綴ってみようじゃありませんか。

ただ、そのまま踏襲じゃつまらないので、ひと捻りさせていただきますけどね(含み笑い)

ちなみに、今回の記事のサムネ画像がその機種の液晶演出の一部なのですが、これだけで何の機種か判った方とは良い酒が酌み交わせると確信しています…ww

アイアムコニシキ/ゴールドオリンピア 2009年11月


■5号機 ボーナス+ART

  • ART『巨大化モード』:純増 約1.2枚/1G、STループタイプ
  • BIG:非搭載/REG:56枚

機種名が示す通りに…

元大関のKONISHIKI氏を題材にした機種となっております。

…って、なんかこの時点で既に読者の皆様の『知らん』、『打った事ない』と言う心の声が聞こえている気がしなくもないですが、無理もないかと(汗)。

何せ、多くのパチ・スロ系動画があふれるYouTubeでも機種名で検索をかけて該当する動画が1本も挙がってこないという現状ですからね。
※2022年11月23日現在

とまぁ、その時点で機種選定を攻め過ぎた感もありますが、気を取り直して。

導入年である2009年には、悪魔城ドラキュラ(KPE)や交響詩篇エウレカセブン(Sammy)、忍魂(大都技研)、銀河英雄伝説(ミズホ)等もリリースされており、時代はまさにボーナス+ARTタイプの隆盛期

この年は他にもSNKPLAYMOREの「七色未来」・「爆走列島」、KPEの「ときめきメモリアル」・「プリティ戦記」、メーシーの「スーパーリアル麻雀」にアリストクラートの「ゲットザランカー」・「絶対衝激」、ロデオの「炎の熱血教師 ~清原、健介、北斗編~」、IGTジャパンの「エアマスター」・「シークレットプリンセス」…と、挙げればキリがないほどに個人的に好きな機種だらけの1年でもあるのですが、時代背景が伝わりやすいのは前述した4機種なのでしょうね…(遠い目)

そんな名機ひしめく群雄割拠の年にホールデビューを果たしたアイコニことアイアムコニシキですが、題材がKONISHIKI氏であるにも拘らず【相撲に関連した内容】は殆どありません

唯一ある相撲的要素については、ART中に延々張り手を繰り出している点くらいでしょうか…。

まぁ、引退されてから干支も1周していますし、『元大関の有名タレントとしての起用』と推察するのが自然でしょう。

そして、このアイコニのストーリーですが、正確なソースが無いので記憶の範囲になりますが…

  • 舞台は常夏のアロハ島
  • KONISHIKI&少年少女は世界征服を目論む科学者により小人化されてしまった
  • KONISHIKIが巨大化し、張り手で科学者に立ち向かう

と、書いている私自身、改めて字面で見ても意味が判らないレベルでぶっ飛んでおります

ただ、このようなストーリーを知っていれば、ART名称が『巨大化モード』である事に合点も行くでしょう。

上述したスペックの通りにBB非搭載であるにも拘らずボーナス+ARTとなっていますが、3種のREGの合算は非常に軽く、1/99.9(設定1)~1/94.2(設定6)と分母はいずれも100未満。

そして、ART『巨大化モード』は150G消化or次回ボーナスまで継続のSTタイプとなります。

つまり、まとまった出玉を得るには『ARTに入れる→150G以内にボーナスを引き続ける事でARTをループさせる』となります。

この時期のARTについてはセットストックや継続率管理、G数上乗せが主流だったので、これは画期的なシステムだったのではないでしょうか。

更に言えば、150G以内に確率分母100未満のボーナスを射止めるとなると、その継続期待度は80%前後

つまりは、ヒキ次第でどうにでもなる機種でもあり、アーム頼みの人間には嬉しいスペックだったりします。

ただ、そんな尖り気味なスペックゆえにART突入までの道のりがまぁまぁ険しいのが難点。

ART突入はボーナス当選時に抽選されますが、その確率は低確時で5%(設定1)~11.6%(設定6)、高確時でも22.9%(設定1)~30.1%(設定6)と、高設定でも1日打って自力でARTに入れられない事も十分起こり得る数値なんですよね…。
※連続非突入天井(MAX29回)、G数天井(通常時777G以上ハマりで次回ボーナスがART確定)アリ

ちなみに…

画像の黒BAR揃い「スーパーREG」であれば有無を言わさずART確定となりますが、1日打って1回引けるか否か…と言う確率になっています(遠い目)。
※黒BAR確率:1/4,681.1(設定1)~1/2,520.6(設定6)

そして、ARTに入れなければ話にならない機種ゆえに、設定1の機械割は94.9%と言う驚愕の値。

更に、ボーナス抽選のメイン小役はチャンスリプレイなのですが、これが都度ショートフリーズを挟むので、まぁ打感に関してもテンポが悪いと言わざるを得ません。

ART『巨大化モード』は、ナビされたボーナス図柄を左リールに狙う、いわゆる『色押し」タイプ。

で、この時の赤7のナビボイスが、カタコト日本語を操る太っちょな人をイメージした際のステレオタイプ的な声による

『アカナ↑ーナ↓!』

と言う、何とも気の抜ける感じでして…w

何なら、本機が好きな人はこの

『アカナ↑ーナ↓!』

を聞くために打っていたのではなかろうか…?と。現に私がそうでしたし

動画とかがあればぜひ聞いて欲しいと思えるくらいのパンチのあるナビボイスなのですが、当時は未だガラケーが一般的な時代ゆえ動画を撮っておくという発想も無く、繰り返しですがYouTubeに動画もない機種であるのが残念で仕方ないです…(白目)

…と、もうここまでの諸々でお判りかと思いますが、かなり打ち手を選ぶ機種ですし、導入数も極めて少なかったです。

現に、私の居住地域かつ稼働範囲内には比較的ホールが多く存在するのですが、本機を導入してくれたのは1店舗かつ1台のみでしたからね…。

あまりにもマイナー過ぎましたし、冒頭に書いたようにホールにはエウレカや初代忍魂が設置されている状況。その中で、本機をわざわざ打とうと思うのは、間違いなくマイノリティでしょう。

ただ、そのマイノリティに属する私にしてみりゃ、地元に導入されて打てた事は朗報以外の何物でもなかったですけどねw

ちなみに、個人レコードは…

21連の2,590枚と、何とも中途半端なものとなっています。

で、もうお気付きの方も居るかと思いますが…

今回の記事は名機回顧録』でもあり迷機回顧録』でもある。と言うオチでした。

食わず嫌いにご用心

とまぁ、敢えて令和の時代にアイアムコニシキを擦り倒すと言うパワープレイ…もはや暴挙な感もある記事を綴りましたが、キチンと裏の意図がありまして。

数年前からリリースされる機種の中心は何かしらコンテンツをモチーフとしたものが主流であり、P機・6号機時代の現在もその傾向は続いています。

そんな中で、『何故このコンテンツを?』という先入観から、導入前の時点で『打たないでイイや…』と決めてしまうのは勿体ないなぁ…と常々思っておりまして。

実際、『迷機』としてピックアップしたアイコニですが、好んで打っていた身としては『名機』としての側面も感じていますし、それは打ってみないと判らない部分でもあります。

要は、流行りや廃り・周囲の感想に左右されず、興味を持ったら打ってみる事で、新たな発見があったり、肌に合う機種との出会いに繋がるかも知れませんって事です。

…と、偉そうなひと言を書いてしまいましたが、身も最近は『食わず嫌い』でスルーしてしまう機種が多くなっているので、自戒の意味を込めて今回のような内容を綴っておきたかったという部分があり、敢えてアイコニに焦点を当てた機種回顧録を書いた次第です。

と言う事で、スマスロ版アイアムコニシキの登場を心待ちにしつつ、当記事を〆たいと思います。

(K.S.Yuki)